研究課題/領域番号 |
07557300
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
室田 誠逸 東京医科歯科大学, 歯学研究科, 教授 (50072989)
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研究分担者 |
及川 勉 (財)東京都臨床医学研究所, 化学療法研究部, 主任研究員 (40120141)
森田 育男 東京医科歯科大学, 歯学研究科, 助教授 (60100129)
西井 易穂 (株)中外製薬, 医薬事業本部長
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 血管新生 / EPA / VEGF / VPF / 血管内皮細胞 / 血管新生阻害薬 |
研究概要 |
微生物代謝産物リゾキシンが血管新生阻害作用を示すかを鶏胚尿膜法とマウス背部皮下法を用いて調べた。リゾキシンは鶏胚尿膜法上の血管新生を用量依存的に阻害し、また悪性腫瘍細胞が誘導する血管新生も有意に抑制することをマウス背部皮下法を用いて見出した。また、エポキシド基を有する別の微生物代謝産物デプデシンも同様に複数の血管内皮機能を阻害することによって血管新生を抑制することを見出した。これらの結果は、エポキシド基が新しい血管新生阻害物質を探索する際の有用な指標になる可能性を示すものと思われる。さらに、経口で血管新生阻害作用を発揮する血管新生阻害剤候補を2種類見出した。1つは含フッ素新規合成ステロイド(9a-fluoro-medoryprogesterone acetate;FMRA)である。鶏胚尿膜法、ウサギ角膜法で、FMPAはMPA(medroxyprogesterone acetate)よりも強い血管新生抑制作用を示した。FMPAの創製はMPAとデキサメタゾンを用いて得られたこれまでの成果を基盤にしている。もう1つは微生物代謝産物サイトゲニンである。サイトゲニンは鶏胚尿膜上の血管新生(正常な血管新生)に影響をおよぼさないが、マウス背部皮下法において移植腫瘍細胞S-180が誘導する血管新生を有意に抑制した。抗血管新生療法は血管新生抑制剤の長期治療(投与)を必要とすることが予想されるので、これら2種類の経口型血管新生抑制剤候補に関する成果は重要なものであると思われる。一方、魚油に多量に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)にも強力な血管新生抑制作用にあることが判明した。そのメカニズムを究明したところ、EPAには血管内皮細胞に存在するVascular Endothelial Growth Factor(VEGF)の受容体(KDR/FLK-1)をダウンレグレーションする作用のあることが判明した。
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