研究課題/領域番号 |
07557354
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
近藤 宇史 長崎大学, 医学部, 教授 (00158908)
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研究分担者 |
朝長 万左男 長崎大学, 医学部, 教授 (40100854)
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
長瀧 重信 長崎大学, 医学部, 教授 (70010311)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1996年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | γ-グルタミルシステイン / グルタチオン / リボザイム / 糖尿病 / β-細胞 / レドックス / NF-kB / TNF-α / NF-κB / マウスβ細胞 / β-GCS / サイトカイン |
研究概要 |
本研究の材料として、マウス膵ラ氏島β細胞株のMin6とβTCの2種類の細胞を用いた。これらの細胞のアンチオキシダント機能の測定と、インスリン分泌とプレプロインスリン遺伝子発現、及びそのプロモーター領域の解析を行った。β細胞の障害を、TNF-αやIL1-βを投与してDNA障害として観察した。β細胞の抗酸化能と還元能を制御する目的で、グルタチオン合成の律速酵素であるγ-グルタミルシステインシンテターゼ(γ-GCS)の遺伝子をクローニングすると共に、そのプロモーター領域の解析を行った。更に、γ-GCSの遺伝子発現を低下させる目的でリボザイムにγ-GCS遺伝子のアンチセンスコドンを結合させ、β細胞に導入して遺伝子修飾を試みた。 (結果) 1.Min6,βTC細胞ともグルタチオン(GSH)濃度やSOD、及びGSH関連酵素活性が他のマウスの組織細胞に比較して10分の1以下に低下していた。このことはβ細胞が酸化的ストレスに弱く、細胞内還元能も低いことを示している。 2.インスリン分泌は、GSH濃度で負の制御を受けていた。 3.プレプロインスリン遺伝子発現はGSHの制御を受けなかった。 4.GSHはサイトカインによる細胞障害を防御した。 5.リボザイム導入細胞ではサイトカインなどの刺激に反応する、インスリン分泌が亢進していた。 6.これらのことは、β細胞がインスリンを分泌するためにGSH濃度を低く保つ必要性があること、一方で細胞障害を受けやすいことを示している。 GSH合成酵素を強制発現させて、GSH濃度を増加させる知療法が遺伝子操作で可能なことが強く示唆された。
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