研究課題/領域番号 |
07557355
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
河盛 隆造 順天堂大学, 医学部, 教授 (00116021)
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研究分担者 |
梶本 佳孝 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
山崎 義光 大阪大学, 医学部, 助手 (40201834)
望月 健太郎 順天堂大学, 医学部, 助手 (40266044)
有坂 知之 順天堂大学, 医学部, 助手 (30266043)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | インスリン遺伝子 / 転写因子 / PDX-1 / 遺伝子治療 / 分子生物学 / 膵β細胞 / グルコキナーゼ遺伝子 / 筋芽細胞 / 遺伝子発現調節 / 遺伝子導入 / 糖尿病 |
研究概要 |
本研究においては、将来の遺伝子治療を見据えて、現在最も有望な遺伝子導入のターゲットである筋組織を糖尿病でダメ-ジを受けた膵ラ氏島に代わるインスリン分泌組織として利用するための基礎的検討を行った。 筋芽細胞のような非膵β細胞にグルコース応答性のインスリン分泌機構を導入するためには、インスリンやグルコキナーゼなど多くの膵β細胞特異的蛋白を発現させる必要がある。それぞれのコンポーネントを個々に遺伝子導入する方法が一般的に考えられるが、多くの遺伝子を導入するのは技術的に困難であり、また、どの範囲の遺伝子を発現させる必要があるかは判断が難しい。そこで、本研究ではホメオドメイン構造を有するインスリン遺伝子転写因子PDX-1に注目した。PDX-1はそのホモ欠損マウスでは膵臓が欠失するなど、膵β細胞分化決定因子としての機能が示唆されていた。本研究において、我々は、PDX-1がインスリン遺伝子に加えてグルコキナーゼ遺伝子およびアミリン遺伝子の転写を活性化することを認めた。即ち、PDX-1はヒト・グルコキナーゼおよびアミリン遺伝子のAT-rich領域に結合しCHO細胞中で同遺伝子プロモーターを活性化した。加えて、我々は、発生学上、膵β細胞の近縁に位置するαTC1細胞に、外来性にPDX-1を遺伝子導入しβ細胞化が生じるか否かを検討した。その結果、PDX-1単独ではインスリン遺伝子発現を見なかったが、これにbetacellilinを加えるとインスリンおよびグルコキナーゼ遺伝子の発現が誘導されることを認めた。以上のように、膵β細胞特異的転写因子と成長因子を併用することにより、筋芽細胞など非・膵β細胞のβ細胞化が行い得ることが示唆された。
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