研究課題/領域番号 |
07558020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
向後 千春 (1996) 富山大学, 教育学部, 助教授 (00186610)
山西 潤一 (1995) 富山大学, 教育学部, 教授 (20158249)
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研究分担者 |
堀田 龍也 富山大学, 教育学部, 講師 (50247508)
黒田 卓 富山大学, 教育学部, 講師 (80262468)
高井 正三 富山大学, 工学部, 助手 (80206705)
末岡 宗広 (株)インテック研究所, 部長
大森 克史 富山大学, 教育学部, 助教授 (20110231)
佝後 千春 富山大学, 教育学部, 助教授 (00186610)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 精神発達遅滞 / コミュニケーションスキル / 表情認知能力 / マルチメディア / CAI / 学習システム / テトスシステム / テストシステム / 精神発達遅帯 |
研究概要 |
精神発達遅滞児のコミュニケーションスキルの一つとして表情認知能力を取り上げ、その能力向上を支援するマルチメディア学習システムの開発を試みた。 平成7年度は、Ekman (1982)の分類による内容カテゴリーごとのテストシステムを作成し、IQと表情認識能力との関連性、性差による表情認識能力の差異などの問題に関して検討を行った。前者においてIQ表情認識能力との間には関連性が認められるものの、感情によっては同一IQの被験者間でも正答率の間に差が認められるなど、IQ以外の要因の可能性も示唆された。後者の問題では、提示者が女性の方が認識率が高まる傾向が認められた。これらの結果を踏まえた上で、擬似的生活場面を映像等マルチメディアで構築するための、状況シーンの作成、素材映像の撮影など本システム開発への準備を行った。 平成8年度は、素材映像を基にシステムの実用性をより高めるために、本システムの対象とする児童生徒の学校生活をモデルにしたストーリー性のあるゲーム形式への改善を行った。 ストーリは登校、1限目、2限目、体育、掃除、下校の6場面から構成された。設問の基本構造は、登校、下校場面で1問、その他の場面で各2問の計10問で構成した。また、全ての設問は、単なる表情の認知能力をテストするというのではなく、文脈の中での表情の理解度をテストするという形式にした。学習システムでは、学習者のつまずく頻度の高いカテゴリーの問題が自動生成される仕組みを取り入れた。また、学習者の学習履歴が自動的に保存されるシステムとした。 開発したシステムの評価実験を8名の精神発達遅滞児を対象として行った。その結果、ストーリー性を取り入れたことによって、興味の持続が保たれ学習意欲が向上した。表情の理解度に対する文脈の有効性が明らかにされた。一人一人の表情認知能力や学習特性が把握でき本システムの有効性が認められた。
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