研究課題/領域番号 |
07558035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
喜連川 優 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40161509)
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研究分担者 |
中野 美由紀 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30227863)
金子 悟 東京大学, 富士通・ファイルシステム事業部, 部長
高木 幹雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30013113)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1996年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1995年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | ディスクアレイ / マルチメディア / ファイル管理 / ファイル編成 |
研究概要 |
本研究は来るべきマルチメディア情報化社会に於ける情報サーバの為の記憶装置として最も有望視されているディスクアレイに関し、その超高性能を目指すものである。ディスクアレイは冗長ドライブによる信頼性の向上と共に多数台のドライブの並列駆動による性能の向上という大きな潜在能力を秘めている。しかしながら、現状の商用ディスクアレイは、ブロック更新ペナルティの増大が顕著な為、従来のディスクシステムに比べて必ずしも満足のいく性能が得られているとは言えず、むしろ、その能力を活用していない状況にある。 本研究では、初年度にホットミラーと名付けた新しいディスクアレイ記憶管理手法を提案した。アクセス頻度を考慮することにより、性能は高いが記憶効率は低いRAID-1と性能は低くなるものの記憶効率が高いRAID-5を融合し、両者の特長を引き出す新しい方式を導出した。提案方式は、一つのドライブ内にアレイの記憶階層を導入した点に加え、従来より考案してきたホットブロッククラスタリングなる手法により、関連高頻度アクセスブロックを物理的近接領域に格納することにより、仮想マイクロドライブを作成する技術、更に、RAID-1ペアブロックとRAID-5ストライプブロックの直交配置による、ドライブ障害時に於ける高頻度参照ブロックのレスポンス時間非低減化技術を特長としている。 2年次には提案方式をシミュレーションにより詳細に評価することにより、その有効性を定量的に明らかにした。すなわち、階層間ブロックマイグレーションメカニズムならびにドライブ群負荷均衡化アルゴリズムなど詳細な実装方式を検討し、モデル化すると共に従来方式と比較することにより大幅な性能向上が達成可能であることを示した。潜在的ディスク群並列度の抽出に依るところがその本質であるが、シミュレーションは莫大な時間を必要とする為、本格的マルチメディア応用による評価は今後、更に深く研究を進めていきたい。
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