研究課題/領域番号 |
07558079
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
星 正治 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (50099090)
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研究分担者 |
岩本 英司 日新ハイボルテージ(株), 研究課長
武山 邦彦 日新ハイボルテージ(株), 研究主任
遠藤 暁 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (90243609)
小松 賢志 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (80124577)
早川 式彦 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (40022834)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 中性子発生装置 / エネルギースペクトル / 生物影響 / 加速器 / TOF / 中性子 |
研究概要 |
中性子の生物に対する影響研究の意義は、原爆被爆者、原子炉や中性子を使う作業の従事者への発癌などの影響があるため人への影響をよく知り、防護の対策をとる必要があることである。その意味で性質のよい中性子を発生する必要があった。最近になって2MeVまでの単色エネルギーの中性子を発生する装置が広島大学原爆放射能医学研究所で開発され導入された。これにより中性子の生物影響実験が開始された。 中性子の照射実験においては、照射する中性子の性質を性格に知る必要がある。その中性子の重要な性質は、エネルギースペクトルであり、その測定による単色性の確認の必要があった。しかし今まで決定的な方法では試されていなかった。この研究で試すのは最も決定的であると考えられる飛行時間測定法(TOF)である。この方法は中性子の飛行時間を測定する。飛行時間が分かれば距離からエネルギーが計算できる。これが飛行時間測定法であり、最も精度の高い確実なエネルギー測定法である。 装置は日新ハイボルテージ社が担当した。ビームを曲げるために5kVのパルス電源を使用し、陽子ビームを振りチョップする。チョップされた陽子はリチウムのターゲットに当たり、パルス状の中性子を発生する。発生した中性子はターゲットから2m離れた位置においたシンチレータを用いて検出する。チョップするパルスからの信号とシンチレータからの信号の間の時間を測定する。それが時間差である。時間差からエネルギーを計算する。この装置を制作の上中性子発生装置に装着し測定した。エネルギー分解能は20nsであった。これは500keVの中性子に対して8%の分解能であることを示す。ほぼ当初の目的を達成している。さらに分解能をあげるための努力は続ける。これにより正確なエネルギーの測定が可能となり、生物影響の解析が飛躍的に正確になることが期待される。
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