研究課題/領域番号 |
07558090
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
藤多 哲郎 (藤多 哲朗) 摂南大学, 薬学部, 教授 (40027024)
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研究分担者 |
千葉 健治 吉富製薬株式会社, 創薬第一研究所, 主任研究員
佐々木 重夫 台糖株式会社研究所, 研究員
浜道 則道 (浜道 則光) 京都薬科大学, 研究員 (60054011)
西出 喜代治 京都薬科大学, 助教授 (10237711)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1996年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1995年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | 免疫抑制剤 / ISP-I / 冬虫夏草 / Mycestericin / 2-alkyl-2-amino-1,3-propanediol / サイクロスポリン / FK506 / FTY720 / mycestericin / FK720 / ツクツクボウシタケ / 2-alkyl-2-aminopropanediol / サクロスポリン |
研究概要 |
免疫抑制剤は、臓器移植の際に起こる拒絶反応の抑制や自己免疫患者など、いわゆる難病に必要な医薬品である。サイクロスポリン(CsA)とFK506の出現により臓器移植の成功率は格段に上昇した。しかしながら、両薬剤は、ほぼ同一作用機作に基づいて薬効を示すことから、副作用も類似している。それゆえ、新規作用機作を有する免疫抑制剤の開発が求められている。本研究は、冬虫夏草菌類の一種ツクツクボウシタケの培養液から発現ISP-Iをリ-ド化合物として新規作用機作を有する免疫抑制剤を開発した。 1.IPSP-Iから新規免疫抑制剤への展開:IPSP-Iの誘導体は免疫抑制活性を示すと共に毒性の低下を示した。そのアルキル鎖長と活性との相関からtetradecyl体が医薬開発の基本構造として選択された。ついでアルキル側鎖にベンゼン核を導入したところ、FTY720:(2-amino-2-[2-(4-octylphnethyl)ethyl]-1,3-propanedionに到達した。本物質は新規免疫抑制剤として期待される。2.ISP-Iの合成;2-aminomalonic esterとD-Valineからなる誘導体に選択的不斉アルドール反応を用いてISP-Iを合成した。3.Mycestericin類の構造決定と合成:ISP-I生産菌Mycerian steriliaから分離された。MycerianD〜Gの構成を解明すると共にそれらの合成を完成した。4.ISP-Iの作用機構:ISP-Iはスフィンゴ脂質生合成の初期段階であるserine-palmytoyl transferase作用を阻害することが判明した。5.FTY720の作用機構:FTY720は上記transferase作用の阻害を示さなくなった。末梢血中のCD3陽性T細胞にアボトーシスを誘発した。6.作用効果:皮膚移植実験において、サイクロスポリンとFTY720の作用は大変有効であった。
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