研究課題/領域番号 |
07558111
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
津本 忠治 大阪大学, 医学部, 教授 (50028619)
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研究分担者 |
佐々本 一美 株式会社同仁研究所, 研究部, 部長
工藤 佳久 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (20080179)
畠 義郎 大阪大学, 医学部, 助手 (40212146)
畠 義郎 大阪大学, 医学部, 助手 (20089882)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
17,300千円 (直接経費: 17,300千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | 視覚野 / シナプス可塑性 / 長期増強 / 長期抑圧 / 蛋白質リン酸化 / 蛋白質脱リン酸化 / 蛋白質キナーゼ / 蛋白質ホスファターゼ |
研究概要 |
海馬あるいは発達脳視覚野において、シナプス長期増強や長期抑圧は学習・記憶あるいは生後初期入力による神経回路網改編の素過程であろうとの想定のもとに多数の研究がなされてきた。その結果、長期増強あるいは長期抑圧の誘発には入力によるシナプス後部のCa^<2+>/カルモデュリン依存性蛋白質キナーゼII(CaMキナーゼ)あるいは蛋白質ホスファターゼIIb(カルシニューリン)の活性化によるリン酸化反応あるいは脱リン酸化反応が関与しているとの仮説が提唱された。この仮説の根拠はそれぞれの阻害薬や遺伝子欠失マウスを使った実験結果に基づいていた。しかしながら、これらの実験では、実際にシナプスのどの部位でどのような時間経過でそれぞれの反応が生じるのかという空間的・時間的動態に関する情報が全く欠如していた。これらの空間的・時間的動態の解明なくしては、長期増強や長期抑圧のメカニズムの理解は進まないと思われた。 本研究では、このように従来の研究で欠如していた情報を得るため、皮質ニューロンにおいてリン酸化/脱リン酸化反応の動態をオンラインで画像化する技術開発をめざした。そのため、以下のような実験を行いいくつかの新知見を得た。1)ラット視覚野スライス標本において、皮質IV層刺激に対するII/III層ニューロンの反応をシナプス電流変化として測定すると同時に樹状突起内Ca^<2+>濃度変化をオンラインで画像化できる事を見出した。2)CaMキナーゼのリン酸化反応によって蛍光強度を変えるプローブ(LEAS2)を開発した。それをパッチ電極を通じてII/III層ニューロン内に注入すれば、長期増強を起こす条件のIV層刺激によって樹状突起内の蛍光強度に変化が生ずる事を見出した。3)カルシニューリンの脱リン酸化反応によって蛍光強度を変えるプローブ(P-ARII)を開発した。上記と同様の方法でII/III層ニューロン内に注入したところ、長期抑圧を起こす条件のIV層刺激によって蛍光強度が増加することを観察した。この変化は数分の潜時で細胞体及び樹状突起幹に20-30分間持続した。4)このP-ARIIの蛍光強度変化はカルシニューリンの特異的阻害薬であるFK506の投与によって阻止された。したがって、カルシニューリン活性を反映しているものと判断された。
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