配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1995年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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研究概要 |
本研究では,ハイブリッド型人工肝臓に適した細胞を開発するために,遺伝子組換えの手法を用い,肝臓細胞の機能を組み込んだ遺伝子組換え細胞を作成し,これを用いた高機能のハイブリッド人工肝臓システムを構築することを目的とした.具体的には,ハムスター卵巣細胞(CHO細胞)や肝由来の細胞株にグルタミン合成酵素(GS)を組み込むことによって,肝臓の主要な機能であるアンモニアの除去が可能な遺伝子組換え細胞を構築した.本年度は,昨年度に引き続き,まず,グルタミン合成酵素を組込んだベクターに用いてきたプロモーターを,より強力なCMVプロモーターに変更することで,培養フェーズに依存しないでアンモニアを代謝するCHO細胞を取得した.さらに得られた細胞株においてそのアンモニア除去能を検証した結果,初代肝細胞と比較して,約1/5の活性を示した.また,その活性は,100%血清中においても,維持されていた.次に,同じ遺伝子組換えCHO細胞について、その活性の高機能化、高発現を図った.これまで用いてきたグルタミン合成酵素を組み込んだベクターを肝由来のHepG2細胞にも導入し,アンモニア代謝能を失っているHepG2細胞に,初代肝の約1/7のアンモニア代謝能を付与することができた.また,遺伝子導入したHepG2細胞の薬物代謝活性(7-エトキシクマリン代謝活性)を測定したところ,遺伝子導入,選択を繰り返したにも関わらず,その代謝活性は維持されていた.
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