研究課題/領域番号 |
07558141
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井街 悠 京都大学, 体育指導センター, 助教授 (80111988)
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研究分担者 |
井街 宏 東京大学, 医学部, 教授 (10010076)
笹山 哲 京都大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90215749)
山下 謙智 京都大学, 体育指導センター, 助教授 (10026792)
八木 保 京都大学, 総合人間学部, 教授 (30026786)
小野 俊郎 奈良文化女子短期大学, 教養学科, 講師
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1996年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 索引式跳躍トレーニング / 負荷軽減式跳躍トレーニング / ネガティブ負荷トレーニング / サスペンション・トレーニング / アシステッド・ジャンプ / フリー・ジャンプ / 跳躍トレーニング装置 / 垂直跳び / 牽引式跳躍トレーニング |
研究概要 |
跳躍能力はスポーツ競技力を決定する最重要体力要素の1つであり、これまで負荷トレーニングによる脚能力の強化がこれを向上させる最良の方法とされてきた。ところが、負荷トレーニングよりもフリージャンプの方が効果的との報告があり、さらに申請者らが先行研究として行った被験者をゴムチューブで上方に牽引し脚筋への体重負荷を軽減させたトレーニング方法によると、フリージャンプよりも跳躍力が有意に向上することが判明した。本研究の目的は、筋生理的実験を通してこの負荷軽減トレーニングの生理的機構を解明するとともに、最大のトレーニング効果が得られるようなトレーニング方法とトレーニング装置を開発することにあった。 初年度には、各種金具、ゴムチューブ、ケブラ-ロープ、岩登り用安全ベルト、カラビナ等を組み合わせて被験者が一人でも操作可能なトレーニング装置を試作し、男女86名の被験者をグループ分けして様々な条件下で一定期間跳躍トレーニングを行わせ、データを収集した。この結果、平素の練習で跳躍動作を多く行うアスリ-ト群については上方向牽引体重の10%、跳躍回数1日10回、トレーニング頻度週3日、トレーニング期間8週間の条件で跳躍能力がフリージャンプ群よりも8%向上したのに対し、非アスリ-ト群ではいかなるトレーニング条件においてもフリージャンプと比べて有意な効果が認められないこと、さらに跳躍時の姿勢を規制するとやはりトレーニング効果が得られないこと等が判明した。そこで、最終年度には、足圧計、関節角度計、ビデオ動作解析装置等を用いて70名の被験者から得た跳躍実験データを解析し、負荷軽減トレーニングによる跳躍能力の向上は脚筋パワーの増加によるものではなく、キック幅の増大およびキック時間の延長によるものであることを確認した。このことは、負荷軽減トレーニングは跳躍技術すなわち神経系適応を促進するものであることを示唆し、跳躍時の姿勢規制は跳躍技術をも規則するので跳躍能力の向上に繋がらないことが判明した。また、多人数(6人)が体育館で同時にトレーニング可能な装置の他に、ハイジャンパーや他の競技選手が屋外で使用できるトレーニング装置を試作し、これらは運動部学生の日常トレーニングに応用中である。
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