研究分担者 |
鈴木 太郎 (鈴木 大郎) 筑波大学, 電子・情報工学系, 助手 (90272179)
CHAKRAVARTY マヌエル (チャクラヴァティ マヌエ) 筑波大学, 電子・情報工学系, 講師 (30292535)
加藤 和彦 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (90224493)
MIDDELDORP アート (ミデルドープ アート / ミデルドーブ アート) 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (30251044)
清木 康 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (10169956)
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研究概要 |
本研究では,マルチメディアシステムのプログラミング環境として,宣言型プログラミング言語をベースとすることが適当であると考え,関数論理融合型言語処理系の設計・実装を行った.この言語を用いると,関数型と論理型のパラダイムを適切に使い分けることで,プログラムの可読性が増すとともに,形式的なプログラムの性質の抽出,正当性の証明,変換などがより容易になる.本研究により我々が得た主な成果を以下に示す. 1.作用型関数論理型言語処理系の設計・実装を行った.この処理系は作用型項書換え系に対して遅延ナロ-イングを効率よく実行できるナロ-イング計算系NCA(Narrowing Calculus for Applicative TRSs)に基づいている.構文的には,多くの糖衣構文を用意し,可読性の高いプログラムを書くことを容易にした. 2.遅延ナロ-イング計算系LCNDd(Deterministic Conditional Lazy Narrowing Calculus)に基づく関数論理型言語処理系を,分散環境下で実装を行った.この処理系は,Javaで記述されているため,Javaを介して,Javaアプレットとして開発が急速に進んでいるマルチメディアインターフェースの取り組みが容易になるとともに,分散オブジェクト環境に基づくコーディネーションプログラミング環境が可能となった. 3.遅延ナロ-イング計算系LCNCdに基づく関数論理型言語処理系を,Mathematicaを用いて実装した.これにより,Mathematicaのもつ高度な数式処理,数値演算の機能と関数論理型言語とを容易に融合できることを示した. 4.制約解消系を備えた二種類の関数論理型言語処理系の設計・実装を行った.一つは,遅延ナロ-イング計算系LNCに制約解消を行う推論規則の集合を加えた計算系に基づき設計された.もう一つは,関数型言語に,論理型のパラダイムを実現する等式で記述された制約を付加することで設計された. また,具体的なシステムとして,マルチメディアデータに対応したメ-ラシステムの設計・実装および,インターネットとWWWを利用した仮想教室システムを実現するための基本システムの設計と試験的な実装を行なった.後者については,今後も継続して開発を行なっていく予定である.
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