研究概要 |
研究実績の概要は以下の通りである。 1.動画像データベース操作体系に関する研究:動画像データベースにおける操作においては,動画像中の個々の場面を意識した操作が求められる場合が多い.本研究では,動画像データベースにおける場面を,動画像データに付随する時間軸を基に,意味を持った時区間に対しそれを記述するデータを付与することにより指定する.本研究で提案した動画像データベースに対する操作体系では,場面を表す個々の時区間の間の関連に基づく問合わせを可能とする.これにより,長大な動画像データから求める場面の映像を切り出し表示することが可能となる. 2.動画データに適したデータベース格納構造の研究:動画像データは一般に長大であり,計算機への蓄積には多くの格納容量が必要となる.このため,MPEGと呼ばれる動画像圧縮方式が提案され一部実用化されているが,MPEGデータを動画像データの格納形式として用いた場合,動画像データの途中の場面を切り出すなどの処理が困難となる.本研究では,場面ごとの動画像再生を目的として,MPEG圧縮動画像データの新たな格納方式を提案した. 3. 3次元仮想空間におけるコミュニケーション支援:動画像データベースの今後の応用分野の一つとして,仮想空間の支援がある.この研究では,3次元仮想空間上の位置関係に基づくナビゲーション操作を可能とする利用者インタフェースの実現手法の提案を行った.
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