研究課題/領域番号 |
07558180
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
河合 良信 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10038565)
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研究分担者 |
藤原 正巳 核融合科学研究所, プラズマ加熱研究系, 教授 (10023722)
上田 洋子 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (70274529)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | マイクロ波 / 大口径プラズマ / ECRプラズマ / マルチスロットアンテナ / シランガス / 反応性ガス / アモルファスシリコン / マイクロ波伝播特性 / 反応性プラズマ |
研究概要 |
新型のマイクロ波モード(2.45GHz)を用いて、直径20cm以上の高密度大口径ECRプラズマを生成し、ブラズマCVDにより大面積薄膜を作成することを目的として研究を行った。昨年度に引き続き、九大で開発したマルチスロットアンテナによるCVD実験を行い、次の成果を得た。 (1)プラズマの一様性とマイクロ波伝播との関係を調べるために軸方向のマイクロ波の伝播をミキサ-を用いて測定した。その結果、(i)密度が低い時は共鳴点前でR波及びL波、共鳴点後ではL波がそれぞれ存在すること、(ii)密度が高くなるとL波が存在しなくなりR波のみが伝播する事が分かった。 (2)プラズマ中に定在波が存在することが多くの実験で見いだされているが、これは(1)の結果からL波が定在波を形成していると判断される。 (3)磁場に直角方向の伝播する波動をミキサ-で測定した。また、位相計を用いて波動の伝播方向を測定した結果、磁場に直角に伝播するX波と考えられる電磁波が見出された。X波が見出された実験は殆どない。 (4)水素及びヘリウムで希釈したシランプラズマのプラズマパラメータをヒーター付きラングミュアープローブとマイクロ波干渉計により測定し、負イオンが多く存在することを見出した。今後は、質量分析器によりイオン種を同定する必要がある。 (5)ガラス基板上にアモルファスシリコン膜を成膜し、成膜速度及び電気伝導度を測定した。成膜速度として15Å/secを得た。また、膜質もかなり良いものが得られた。 (6)プラズマパラメータのガス流量依存性を調べた所、ガス流量が50sccm以上であればさらに速い成膜速度が得られることが分かった。 (7)以上の結果は現在産業界で要求されている大面積薄膜製造装置の試作に貴重なデータとなり、大面積薄膜作成の研究に大きく貢献出来る。
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