研究課題/領域番号 |
07558237
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笠井 憲雪 東北大学, 医学部, 教授 (60001947)
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研究分担者 |
三好 一郎 東北大学, 医学部, 助手 (10183972)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | LECラット / ウィルソン病 / PタイプATP分解酵素 / 肝炎遺伝子(hts) / LEAラット / もどし交配 / 黄疸 / LEA・LEC-htsコンジェニックラット / 自然発症肝炎肝癌ラット / ウイルソン病 / セルロプラスミン / 肝炎遺伝子 / コンジェニックラット |
研究概要 |
LECラットの肝炎はヒトウイルソン病と臨床面のみならず遺伝子レベルでも両者は一致する事が明らかにされ、原因遺伝子はPタイプATP分解酵素であることがわかった。しかし、肝炎を発症しないコントロール系統の保存は行われなかったため、本研究ではLEAラットにLECラットの肝炎遺伝子(hts)を戻し交配により移入したコンジェニックラット(LEA・LEC-hts)を作成し、このラットの特性を明らかにし、継続繁殖により研究者へ提供することを目的とした。肝炎遺伝子htsは常染色体劣性であるため、LEAラットへの戻し交配したときの、ヘテロ遺伝子を持つ子供を後代検定法にて見つけ次世代の親とした。約3年半でN8が得られ、さらにN13まで戻し交配した。N8F1のホモ個体の雌は19-20週令で発症し、全個体が黄疸を伴って死亡した。雄は20-21週令で発症し、約半数が死亡した。同腹のヘテロないしは正常個体は全例GPTの上昇もなく、生存した。これらの体重は、LECに比較し雌雄共に約100g程度大きい。雄のホモ個体の体重は正常個体と肝炎発症まではほぼ同じように増加するが、黄疸発症後は急激に低下する。雌のホモ個体は正常個体よりも30-40gほど小さい。肝炎発症はLECに比較して、雌雄共に2-3週遅く、また肝炎による死亡率もLECに比較して高い。理論上、戻し交配8回で、遺伝的バックグラウンドが置きかわる確率はこの肝炎遺伝子が乗っていない染色体では、約99.2%であり、hts遺伝子の乗っている染色体では、10cM離れたところで52.2%、1cMの所では6.8%置き変わっている。バックグラウンドの系統としてのLEAラットは、これまでLECラット研究のコントロールとしてこの系統が最もよく使用されているためバックグラウンドデータが多く、このためこのコンジェニックラットは利用価値と思われる。
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