研究課題/領域番号 |
07558276
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
沖村 孝 神戸大学, 工学部, 教授 (50031125)
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研究分担者 |
浜名 秀治 アジア航測株式会社, 主任技師
森山 正和 神戸大学, 工学部, 助教授 (70047405)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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キーワード | 山くずれ発生危険度 / 浸水発生危険度 / 湛水危険度 / 超流危険度 / 被災ポテンシャル / 平面二次元流れ / 数値地形モデル |
研究概要 |
研究対象領域は住吉川および妙法寺川流域とした。 1.住吉川流域の場合 (1)山くずれによる被災危険度評価は、a)対象領域の土地利用区分(森林、草地、宅地、道路、河川)の実施、b)人口地形改変場所における擁壁等の対策工の評価、c)現地調査結果を用いた植生の値系の評価、d)統計的手法を用いた推定表土層厚の採用を考慮した崩壊発生危険度予測法を提案した。この結果、従来の手法では崩壊が発生していないにもかかわらず危険セルが多く出現していたが、これを大幅に減少させることに成功し信頼度を向上させることができた。被災危険度を求めるための資産集中度は個々の家屋と道路被害を評価した。これらを用いて平成2年当時の山くずれ被災危険度を求めたところ、現状では8セルで被災を受ける場所が出現することが考えられた。 (2)浸水による被災危険度は従来の確率論的手法で得られる湛水危険度の改良を目ざし、これと平面二次元流れ数値シミュレーション手法を採用した。これにより水深、流速等の表示も可能とした。被災危険度は従来では被災人口を用いていたが、今回は家屋被害に着目し家屋被害学を算定した。平成2年当時の被災危険度を求めたところ、浸水発生率はすべて0.2以下となり現状では浸水が発生し難い状況にあることが明らかになった。 2.妙法寺川の場合 この流域では堀込片河川の被災危険度を求める手法を開発することとした。このため、研究対象流域を下流に設定した。従って、ここでは山くずれ発生危険度は求めなかった。ここでも二次元平面流れ数値シミュレーション手法を用いた。その結果、昭和13年当時の浸水域を良好に再現できることが明等かになった。また平成2年当時においては、計画湛水量が昭和13年当時に比して3.2倍になっているにもかかわらず浸水危険度は減少する傾向にあることが明らかになったが、被災家屋そのものは家屋そのものは家屋密度が大きいため、まだ多いことが明らかになった。
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