研究課題/領域番号 |
07559007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮越 順二 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70121572)
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研究分担者 |
武部 啓 京都大学, 医学研究科, 教授 (10028318)
平岡 真寛 京都大学, 医学研究科, 教授 (70173218)
巽 純子 京都大学, 医学研究科, 助手 (80128222)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | 極低周波変動磁場 / 培養細胞 / 細胞増殖 / 遺伝子発現 / シグナル伝達 / 突然変異 |
研究概要 |
微小変動電磁場の生物影響を検索するための装置の設計に沿って、磁場曝露空間が均一な密度となるようにヘルムホルツコイルを作製、組み立てを完了し、培養器内に設置した。まず、5mTの長時間曝露による細胞増殖に対する影響については、対照と比較して有意な差は得られなかった。次に、同じ磁束密度の磁場曝露によるc-mycがん遺伝子の発現についてノーザンブロットで検討した結果、対照と比較して有意な差は得られなかった。また、ラット褐色細胞腫由来の培養細胞(PC12-VG)を用いて、導入遺伝子LacZの発現について検討した。その結果、400mTの超高磁束密度の磁場曝露で認められたベータガラクトシダーゼ活性の上昇が、5mTの曝露では観察されなかった。さらに400mTで観察された磁場による突然変異誘発について、5mTで長期曝露の影響を検討した。CHO-K1細胞を用いて12週間連続磁場曝露を行ない、各週ごとに突然変異頻度を検出した。この結果、5mTの長期曝露(最大12週)においては突然変異の誘発が観察されなかった。従って磁場による突然変異の誘発については5mTを越えるしきい値が存在することを示唆している。以上の結果から、5mT程度の磁場密度による曝露では細胞の遺伝子発現や突然変異に大きな影響を与えないものと考えられる。しかながら、放射線照射後の5mT磁場曝露による遺伝子突然変異が、放射線単独に比べ増加している傾向が認められたことは、磁場曝露と他の外的要因との複合的効果についてさらに研究を推進する必要があることを示している。
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