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翻訳と理解に関する認識論研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610009
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関南山大学

研究代表者

服部 裕幸  南山大学, 文学部, 教授 (40110754)

研究分担者 柴田 正良  金沢大学, 文学部, 助教授 (20201543)
小林 傳司  南山大学, 文学部, 助教授 (70195791)
横山 輝雄  南山大学, 文学部, 教授 (80148303)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード自然化された認識論 / 知識の全体論 / 論理の改訂可能性 / 進化論的認識論 / 翻訳の不確定性
研究概要

1 自然化された認識論においては、認識論それ自体も科学の一種(たとえば認知心理学)ということになる。この立場の一つの問題として、われわれのもつ心理学的傾向性がはたして知識をもたらすか、ということがあげられる。たとえば、われわれのもつ自然な傾向性に従えば誤った信念に導かれることがある、ということはよく知られている。クワインによれば、全体論的な見地から、時にはそのような傾向性に従わないことが知識獲得につながる、という決定をわれわれに迫るのもまたわれわれのもつ心理学的傾向性であるし、また進化の過程においてわれわれはそのような傾向性を獲得してきたのである。ここにわれわれは、全体論と自然化された認識論および進化論的認識論との関連を見ることができるであろう。
2 クワインの全体論的見地においては論理も改訂可能であるとされる。ところで、現実に古典論的に代わるものとして考案されているものとしては、直観論理、量子論理、線形論理などがあるが、それぞれにおいてその「改訂」の意味は異なっているように見える。たとえば、量子論理の提案の場合は、それはミクロレヴェルの物理的世界におけるもっとも普遍的な法則として考えられている。他方、線形論理の場合には、人間の認知活動において用いられている論理として考えられるのは古典論理よりむしろ線形論理の方である、といった具合に提案される。したがって、一方の論理の他方の論理への「還元」がなされないとすれば、複数の論理が並存可能ということになるかもしれない。(古典論理の場合には、神のような立場から世界が見られるので、認知活動の論理と世界の法則が一致する。)これはクワインのプラグマチックな立場からすれば不都合な結論ではないが、彼がこの結論を受入れるかどうか疑問である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 柴田 正良: "「怒ったので手をあげた」を因果的説明とするいくつかの理由について" 金沢大学文学部論集(行動科学編). 16. 65-82 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 柴田 正良: "非法則論的一元論とエピフェノメナリズム" 中部哲学会紀要. 28. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 飯田隆: "ウィトゲンシュタイン読本" 法政大学出版局, 382 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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