研究課題/領域番号 |
07610074
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
八田 武志 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (80030469)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 大脳半球機能者 / 熟練者 / 視空間機能 / 視空間記憶 / 囲碁 / 大脳半球機能差 / ラテラリティ / 記憶 / 空間情報処理 / 囲碁有段者 |
研究概要 |
本研究は、いわゆるエキスパートの情報処理機構の解明を目的としたもので、囲碁有段者を対象に実験的検討を行った。実験を計画する際に準拠したのは最近の認知神経科学の分野での視覚情報処理に関するKosslyn, S. M.のモデルである。このモデルにある視覚情報処理機構において、右半球の機能として仮定されいる下位システムが囲碁有段者と統制群の学生との間でどのように異なるのかを検討する5つの実験を行った。実験1は実験群である囲碁有段者の学生と統制群の学生に、空間位置情報と言語情報の併存する刺激を左右視野に提示して、情報の種類と処理能力の左右半球機能について検討した。結果は、実験群と統制群の間に差異は認められなかった。実験2では実験1よりも認知的負荷を増大させた刺激材料で、同様の検討を行った。その結果、実験群は空間情報処理において統制群よりも有意に優れることが判明した。実験3および4では、実験1および2の実験群の被験者がすべて男子であったために、使用した課題の処理に性差の影響があるかどうかを男子学生と女子学生を用いて比較した。結果は、いずれも女子の成績が優れたが、左右半球機能との関連においては性差は認められなかった。実験5は、類似した刺激を用いての実験1および2の結果の確認実験である。実験1および2の結果は、その一部を国際神経心理学会で発表した。また、論文としてまとめ、投稿してあり審査結果を待っている。実験3および4の結果についてもその一部については日本心理学会で発表するとともに、論文としてもまとめ、投稿済みである。
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