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長時間にわたる抜きつ抜かれつの競争と集団成員の動機づけの変動に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610138
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関九州工業大学

研究代表者

釘原 直樹  九州工業大学, 工学部, 助教授 (60153269)

研究期間 (年度) 1995 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード動機づけ / 競争 / 勝敗 / 日米比較 / 緊急事態 / パニック / 社会的促進 / 観衆効果 / プロ野球 / 集団 / 報酬
研究概要

本研究は野球や相撲のようなプロスポーツや緊急事態における抜きつ抜かれつの競争が集団成員の行動や動機づけに与える効果について検討した。
従来、社会的促進に関する研究において、他者の存在は十分学習された容易な課題に関してはパフォーマンスを上昇せしめることが明らかにされてきた。しかしアメリカ大リ-グのワールドシリーズのデータの分析結果はこの知見と反するものであった。優勝がかかった第7試合では第1、2試合に比べて、優勝を期待するホームの観客の前でエラーの数が多くなり、また勝率も低下するhome choke現象が存在することが示された。本研究では日本のプロ野球でもこの様な現象が存在するか否かについて検討した。1951年から1997年までの日本シリーズのデータを分析対象とした。分析の結果、レギュラーシ-ズンとシリーズを通してホームアドバンテージの効果は日本より米国の方が大であることが明らかになった。シリーズの全ての試合で日本のホームチームの勝率が米国より高いのは第5戦のみである。このことは日本の場合はシリーズ全体がhome chokeの傾向があることが示唆された。エラーの発生率も第1,2戦より第7戦の方が多くなる傾向が伺えた。
平成8年6月13日に発生したインドネシア・ガル-ダ航空機離陸失敗炎上事故について検討した。乗客260名のうち219名のデータが得られた。調査の結果次のことが明らかになった。1)発災直後の乗客の反応の特徴は動かない「凍結」状態である。2)次が混乱と狼狽の段階である。悲鳴と怒声が飛び交い、一時は非常口に沢山の人が殺到して身動きが出来ない状態になった。3)他者に同調する傾向が見られた。4)荷物や脱出口に対する固着傾向が強くなった。5)乗客の中から「大丈夫だ、落ち着け」等を複数の他者に向かって発言したリーダーが18名(16名が男性)ほど機体後部で集中して発生した。6)乗客間での助け合いや声の掛け合いがあった。特に損壊が激しい機体最後部では一人の男性乗客が5〜6名もの人の脱出の手助けをした。

報告書

(4件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 釘原 直樹: "避難行動について-ガル-ダ航空機865便 福岡空港離陸失敗事故から見いだされた緊急事態の人間行動の特徴-" 西部地区自然災害資料センターニュース. 15. 6-9 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naoki Kugihara.: "MobPanic! Rivers and Japan." A Magazine on Rivers.(印刷中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naoki Kugihara,: "Gender and social loafing in Japan" Journal of Social Psychology. (印刷中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 釘原 直樹: "パニック実験-危機事態の社会心理学-" ナカニシヤ出版, 135 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naoki Kugihara: "The behavior of the passengers in the Garuda aircraft accident fire" Natural Disaster Information Center of Western Japan News. 15. 6-9 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naoki Kugihara: Mob Panic! Rivers and Japan A Magazine on Rivers. (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naoki Kugihara: Gender and social loafing in Japan Jouunal of Social Psychology. (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naoki Kugihara: Laboratory Experiment of Panic. Nakanishiya Shuppan, (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Naoki Kugihara: "Gender and Social Loafing in Japan" Journal of Social Psychology. (in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 釘原直樹: "パニック実験-危機事態の社会心理学-" ナカニシヤ出版, 134 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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