研究課題/領域番号 |
07610151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 東洋英和女学院大学 |
研究代表者 |
岡本 浩一 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 助教授 (60177087)
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研究分担者 |
杉森 伸吉 東京家政大学, 心理教育学科, 専任講師 (60266541)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | リスク認知 / 社会的価値観 / 社会的信頼 / 権威主義 / 政治的効力感 / 価値観 / 政治的態度 / 権威主義的能度 / 性差 |
研究概要 |
東京都と神奈川県に在住する成人を対象に、1500通の調査冊子を発送し、551人から回答を得た。リスク認知については、「恐れ」因子と「未知性」因子の2因子による相関構造が見出され、slovicらによる従来からの知見が認識された。また、社会的信頼感は、一般因子の存在が示唆された。リスク認知の2因子と、社会的価値観の種々のスコアとの相関を調べたところつぎのような結果が得られた。 (1)政治的効力感の高い人ほどリスクの恐れが強く、リスクの未知性を高く感じている。 (2)平等主義的価値観の強い人ほど、リスクの恐れが強く、逆に、権威主義的価値観の強い人ほどリスクの恐れが低い傾向があった。 (3)リスクの統制感スコアの高い人ほど、リスクの未知性を低く感じる傾向があった。 (4)社会に対する信頼感の高い人ほど、リスクの恐れぬ傾向があった。 (5)社会的価値観のうち、個人主義尺度と政治的態度(進歩的か保守的か)はリスク認知と有意な相関をもっていなかった。 (6)従来、リスク認知と相関すると報告されることの多い、神秘的世界観や宗教性はリスク認知と有意に相関していなかった。 (7)情報への感受性の尺度のうち、情報認知の高い人がリスクの未知性を低く感じている傾向が有意であったが、情報探索傾向はリスク認知の変数と有意な相関をしていなかった。 リスク認知が社会的価値観や社会的信頼感を心理的に投映している可能性を予測した研究であったが、その予測はおおむねデータによって裏付けられたといえよう。
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