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日本人の楽観/悲観の二重性を支える自己推論

研究課題

研究課題/領域番号 07610153
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関立命館大学

研究代表者

遠藤 由美  立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (80213601)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード楽観性 / 悲観性 / 高揚 / われわれ / 個人 / 推論 / 関係性
研究概要

欧米では極めて堅固な証拠によって、自分の将来に対する非現実的なまでの楽観傾向がみられている。これに対して、日本人を対象にした研究では、反対に悲観傾向がみられるか、楽観性がみられるにしても微弱であり、しかもその結果は安定していない。本研究ではまず、改めて楽観性と悲観性がえられるかを検討することから始めた。大学生を対象に、「親友」「自分」「一般の大学生」について将来のできごと(よいできごと、および悪いできごと)の予測をおこなわせた。その結果、自分と一般の大学生の比較では、自分のほうによいできごとが生起しやすい、または悪いできごとが生起しにくいと考える楽観傾向は明確にはみられなかった。もっとも明瞭な結果は、親友への楽観性が極めて顕著であったことである。つまり、親友に対してはよいことが生起し、悪いことは生起しないと判断する傾向がみられたのである。そこで、研究2では親友と自分との友人関係が、他の人たちの友人関係と比較して、関係が長続きするか否かについての判断、および関係持続についての要因に関する推論をおこなわせた。その結果、「われわれ」の関係を積極的に肯定し、関係持続を予測する楽観性を示し、さらに関係持続に関する要因については自分たちの関係に適合するものを重要視し、逆に適合しないものについては重要でないと判断する傾向がみられた。これらの結果から、日本人は個人という単位でみると高揚や楽観傾向が危ういが「われわれ」という単位にまで拡大すると楽観性を顕著に示し、自分たちの関係を肯定するような推論を行うのではないかと示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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