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大衆雑誌にみる日本の近現代の「産」の意識研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610183
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関大阪産業大学短期大学部 (1996-1997)
熊本大学 (1995)

研究代表者

田間 泰子  大阪産業大学短期大学部, その他部局等, 助教授 (00222125)

研究期間 (年度) 1995 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード子殺し / マス・コミュニケーション / 社会問題 / 母子 / 母性 / 家族 / 近代化 / 産児調節 / 合理化 / 人口政策 / 逸脱
研究概要

1963年から1983年までの5年ごとに朝日新聞と毎日新聞(各東京版縮刷版において子殺し・子捨てに言及のある記事を抜き出し、経年比較を行い、以下のことがわかった。第一に、子捨てと子殺しに関して公的統計でわかる範囲の動向は1960年まで多く、その後は基本的には減少傾向にあった大きな増減はない。しかし、両新聞記事はその動向と全く異なって、1960年代には寡少で1970年代に激増し1980年代にはかなり減少するというカーブを描く。したがって、公的統計上の「事実」と新聞記事に示される「事実」とは、数量的にみて明らかに異なっている。第二に、1960年代と比較した場合の新聞記事の激増は、具体的事件報道件数の増加によるのみならず、既報道事件の再報道、子捨て事件と新生児(生後一カ月以内)の事件の報道、解説、特集など非具体的事件報道に因っている。第三に、内容の意味関連においては、具体的事件報道は1969年度から一貫して父親の事件関与の増加を示すが、1970年代に特殊な非具体的事件報道は抽象的レベルの記述において「母性喪失」を原因として組み込んでいる。その結果、1970年代の記事内容は全体として見ると内部の論理予盾を抱えながら総体的印象として特に母親の在り方にのみ子殺しに関する新聞記事報道は、その量的側面、内容の質的側面等あらゆる側面において、非常に時代特殊的なできごとであったと結論する。だが、その「現実」が新聞を初めとする多くの人々にとって現実感をもっていたことはたしかである。しかし1980年代には消失することからして、「母・子・父」というテーマに対し人々の意識が1970年代に大きく変化した、あるいは少なくとも既存の価値の転換が迫られたのではないかと考えられる。

報告書

(3件)
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 中 久郎 (編): "現代家族の変貌-国際比較による総合的研究-" 行路社, 506 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 中 久郎他: "現代日本家族の変貌に関する総合的研究-国際比較の視点を中心に-" 龍谷大学(印刷中),

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 宝月 誠編: "逸脱行動(講座社会学第10巻)" 東京大学出版会(編集中),

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 上野千鶴子(編): "岩波講座現代社会学19〈家族〉の社会学(第7章少産化と家族政策)" 岩波書店(印刷中), (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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