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意味概念の体系化が聴覚障害児の言語学習にもたらす効果について

研究課題

研究課題/領域番号 07610265
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 教育学
研究機関愛媛大学

研究代表者

高橋 信雄  愛媛大学, 教育学部, 助教授 (70132719)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード聴覚障害 / 言語学習 / 意味概念構造 / 言語能力 / 語彙
研究概要

1、聴覚障害児の持つ語彙の意味概念構造を、品詞(名詞、動詞、形容詞)と難易度の観点から検討した。対象児は、言語能力(高得点群と低得点群)と使用メディアの違い(聴覚口話群と手話導入群)の14名とした。その結果、(1)手話導入群および言語能力高得点群の反応数が多かった。特に「機能・用途」、「構造的特徴」、「感情・主観」な応答が多かった。(2)品詞にかかわりなく難易度の低い語の方が概念が幅広く形成されていた。(3)品詞によって反応語の概念が異なるが、「機能的特徴」に関する反応は高得点群の方が多く、「感情・主観」は低得点群の方が高かった。これらは、語彙の難易度によっても異なっていた。(4)言語能力の高い群の場合、意味概念構造がより広がっていた。
以上のことから、高得点群では語彙は対象の機能とともに理解されているが、低得点群では自己の経験に基づいた主観的な視点からとらえられているものと考えられた。言語能力が低い場合、語彙の幅が狭く、語と語の関係を具体的、表面的にしかとらえられておらず、抽象性が低いことが明らかなので、言語指導に際しては、経験を手話などの情報伝達の確実な手段により機能的な概念の形成にまで高める必要があると考えられた。
2、言語力9歳前後の小学部6年段階の児童3名を対象に意味概念を拡大するための体系化のためのカテゴリー(意味的、音韻的、同音異義語)課題を数回にわたり実施した。同じ程度の言語力であっても、意味概念の仕方に著しい違いがあることが判った。これらは、意味概念の分化は、語彙の「知覚的関係」から「名義的関係」へと広がっていくことから、手話導入などによる写像的な「名義的関係」の促進が有効と思われた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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