研究課題/領域番号 |
07610339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
乕尾 達哉 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (30164065)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 公卿補任 / 山科言継 / 山科言経 / 言継卿記 / 言経卿記 / 山科本 / 公家社会 / 三条西実隆 |
研究概要 |
1.内閣文庫・尊経閣文庫・京都大学付属図書館・陽明文庫・神宮文庫・国立国会図書館において主要な公卿補任写本の書誌学的調査を行なった。その結果、内閣文庫所蔵公卿補任59冊本が尊経閣文庫所蔵三条西実隆書写本と同系統の写本であること、および他の多くの写本が冊立て・奥書等からみて、山科本系統の新写本であることが判明した。 2.宮内庁書陵部において公卿補任60冊本の写本調査を行なった。その結果、同本が山科本を忠実に書写した善本であることが確認された。また、同本は新訂増補国史大系『公卿補任』の底本として用いられているが、刊本の若干の誤りにも気付いた。 3.京都大学文学部博物館において勧修寺家旧蔵公卿補任4冊本の写本調査を行ない、うち1冊が他の3冊とは明らかに整合せず、別本としなければならないことが判明した。 4.国立歴史民俗博物館所蔵東洋文庫旧蔵の広橋家本公卿補任8冊本を写真によって検討し、同本が山科本成立と密接にかかわる重要な写本であることが判明した。 5.言継卿記・言経卿記を精査することによって、山科言継の書写の具体的な様子、祖本の借用状況、写本の保管・貸出状況などが明らかになった。 6.東京大学史料編纂所において山科卿記紙背文書(騰写本)を調査し、山科言継が実際には大永7年(1527)2月以前に広橋兼秀らより公卿補任の写本を借り受けている事実が判明した。 7.山科本成立以前の公家の日記として、建内記・師守記・実隆公記より公卿補任関係記事を収拾し、公卿補任書写・保管・貸借・利用状況の一端が明らかになった。
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