• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

近世期フランス貴族の身分観念

研究課題

研究課題/領域番号 07610382
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 西洋史
研究機関大阪外国語大学

研究代表者

阿河 雄二郎  大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (80030188)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード政治文化 / 身分観念 / 社団国家
研究概要

近年のフランス近世期の研究では「政治」史への回帰がみられ、王権(絶対王政)の性格や支配者階級としての貴族の様態が関心の対象となっている。この点で、貴族の身分意識に焦点をあてた本研究は、欧米の研究書の収集とその読解という意味で、一定の成果をあげることができたと確信している。その成果の一部は、「ロワゾ-『身分論』の世界」(近刊の論文集)にまとめることができた。ここでは16-17世紀の交が近世的な秩序の形成期となっていたこと、伝統的な「剣の貴族」以外のいわゆる「法服貴族」の台頭により、貴族身分の実質が大きく変容したことが明らかとなった。貴族は自生的な存在であることをやめ、王権から確認される特権団体へと移行していったのである。とはいえ、こうした問題の指摘は、まだ表面的な歴史の流れをなぞったものにすぎない。というのも、本研究で収集の予定であったデュ=テイエ、ル=ブレなど当時の法学者の書物をはじめ、「剣の貴族」が書き残した回想録の収集が十分にできなかったため、主にロワゾ-などすでに入手ずみの古書をもとにした考察を余儀なくされたからである。したがって、「剣の貴族」の側の史料を丹念に読み、近世期の身分観念や貴族意識がどのように形成され、どのように変化していったかを検討する必要がある。最近、フランスでは、貴族の所領経営など貴族が実態面で明らかにされ、アメリカでも、デウォールド、シャークによって、政治的・文化的エリートとしての貴族の生活様式が解明されつつある。こうした研究動向をふまえ、貴族をトータルにかつ実証的に捉えてゆきたい。なお、コンピューターの導入により、収集した史料の整理・分析の点で、資するところが大であったことを付言したい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 阿河雄二郎: "ロワゾ-『身分論』の世界" 前川和也編『ステイタスと職業』(ミネルヴァ書房)所収未刊行. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi