研究課題/領域番号 |
07610386
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
友田 卓爾 広島大学, 総合科学部, 教授 (70034824)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | イギリス革命 / ロンドン / 民衆 / 中産階層 / ピューリタン / セクト / レベラ-ズ / 大衆請願 / 中(産)層 / ピューリタンとセクト / クラレンドン伯 / 請願運動 / 手工業者 / 「中間層」 / 「下層」 / 独立派 |
研究概要 |
第一章から第五章で、ロンドン民衆の動向に視座を据えて革命の政治過程を跡付けたが、レベラ-ズ運動の中核的な担い手となったセクト(分離派)を中心に総括すると以下のとおりである。革命初期のロンドンの大衆行動は、反主教請願『根と枝』と反ストラフォードのデモを軸にして展開した。運動の担い手はthe middle and poorer sort of the peopleであった。中産市民層のデモは「マ-チャント」を主体とする「穏やかなふるまい」であり、もっとも目立ったリーダーはベン(John Venn)であった。一方、下層民衆のデモはサザァクの「トレイズマン」、従弟、「若者たち」のほかに運搬夫、荷馬車の御者など種々雑多の職種の人々を含み、かれらは武器を帯びていた。しかし、それは無秩序な性格のものではなっかた。群集を指導したリーダーたちの中には、のちのレベラ-指導者リルバーンがおり、また主教廃止キャンペーンの最前線にはセクトの人々がいた。かれらは、かれら自身の独立会衆をもつ自由、信仰に対する寛容(良心の自由)を国家から確保せねばならなかったからである。分離して「職人説教師(mechanic preacher)に従うという行動は、自覚されたにせよ、されなかったにせよ、教会・国家・社会のかれらの上位者からの独立を主張するものであり、階級的な挑戦であった。国家と教会の一体化をもって基本的な国家体制と考える人々の目には、国教会の廃棄は国家の解体の危険を胎むもの、社会秩序を破壊するもの、と映った。そうした危惧は、レベラ-ズの登場を予見するものであった。 革命の高揚期に彗星のごとく現われて消え去ったレベラ-ズは、多様な成分からなる矛盾を内包した運動体であった。レベラ-ズ運動の最大の矛盾は、世俗政党の設立をめざしながら、セクトに依存しセクトを組織的基盤とした点にあった。セクトは「良心の自由」の保証をもとめて軍隊に参加し、軍隊急進運動の担い手となったが、かれらは結局宗教上の見地からしか自由を捉えることができなかったからである。
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