研究課題/領域番号 |
07610395
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | ノートルダム清心女子大学 |
研究代表者 |
朝倉 文市 ノートルダム清心女子大学, 文学部・キリスト教文化研究所, 教授 (90069112)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 修道院文化 / 修道院文法 / 修道院 / 修道院神学 / 修道院霊性 / 修道院文化史 / ギリシア教父 / ラテン教父 / オリゲネス / テオリア / メタノイア(悔い改め) / スケーマ / 霊的な神のフィロソフィア |
研究概要 |
この研究課題の主な目的は、修道院文化の形成をヨーロッパ成立期に求めたことでる。そしてこの点では一応の成果をみることが出来たのではないかと思う。これまで学会誌に発表してきた主なテーマは、次のようなものである。「ベネディクトゥスの回心」「グレゴリウス一世の人と思想」「カロリング・ルネサンスにおける礼拝と文化」「修道院と労働のエイトース」「修道院における人間像」「中世修道院文化の教父的源泉」「施与雑考 クリュニ-修道院創建文書を中心に」「クリュニ-修道院とシト-修道院の成立」などである。その他、ここ数年間に発表したものに『修道院 禁欲と観想の中世』講談社現代新書と『修道院にみるヨーロッパの心』山川出版社がある。また翻訳ではあるが「祈りかつ働け(Ora et Labora):ベネディクト会のモット-か」を月刊誌『みすず』 みすず書房に三回にわたって発表した。 従来、中世ヨーロッパの文化は、「スコラ哲学」を中心に主に古代末期の聖アウグスティヌスと十三世紀の聖トマス・アクィナスの哲学と思想を中心に行われてきた。ここに取上げた「修道院文化」の時代は、「プレ・スコラ学」の取るに足らないものとして見なされ、したがって、「修道院は古代文化の担い手として古代の学問と教養の伝統を保存・継承して後のスコラ学の発展を促す単に橋渡しする役割を演じて来た」と見なされて来たのである。従って、この研究ではこのような過渡期の未熟な文化として評価する立場から独自の個性的な文化として、つまり「修道院文化」の形成期として極めて創造的な独自の文化を有し、ヨーロッパの形成期に重要な役割を果たしてきたことを明らかにするものである。
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