研究課題/領域番号 |
07610398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 島根県立国際短期大学 |
研究代表者 |
渡辺 有二 島根県立国際短期大学, 国際文化学科, 教授 (80132447)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 近代イギリス / スコットランド / 家族 / クラン / 婚外出生率 / ジェントルマン / パタ-ナリズム / 社会移動 |
研究概要 |
本研究は、近代イギリス、とりわけスコットランド統合期前後の両地域の家族に関して、当時の社会との関連において歴史的に再検討した。平成7年度の研究においては、イギリスのジェントルマン社会における家族の様相、各階層相互間の結婚と社会移動、家父長制、パターナリズム等の問題を検討した。ジェントルマンの都市化に伴い、地方権力が教区ジェントリや牧師など下位の家族に移り、パターナリズムも衰退する。地主のレントナー化は、農村や都市の家族構造をも変え、近代家族の成立、早婚化、人口増加等を生みだす。8年度は、イングランドとスコットランドの家族の比較研究を進めた。18世紀のスコットランド低地地方では西欧と同じく20代半ばに結婚したが、高地地方や島嶼部では、結婚類型は南欧・東欧に近く、女性の初婚年齢は10代の後半で出生率も高かった。高地地方ではクラン相互の結婚は親族・家族が決定した。女性は結婚後も旧姓を維持し夫婦別姓がみられたが、やがて夫婦同姓の習慣が生じ、18世紀後半までに一般的になった。1707年の合邦以降、貴族や大地主は所領経営を低位の地主に任せ、英蘇双方のエリートの接近が進み相互の結婚も増加した。9年度には、スコットランドの家族・結婚制度の研究を進め、クラン社会や各地域の家族の実態分析を行なった。18世紀には高地地方以外の相手との結婚比率が増え、商業化の波はクラン社会を変質させ、タクスマンも排除される。またハードウィック法制定の契機となった、不規則婚や婚外出生の実態に関して、スコットランド各地域別に分析し、全体的には婚外出生率がイングランドより低く、高地地方では徐々に減少した一方南西部では全般的に高く、18世紀後半には急激に増加したことを明らかにし、婚外出生率と教会統制等の社会的背景との関連を再考察しながら、家族、結婚の実態を歴史的に究明した。
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