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格助詞体系の歴史についての文献方言対照的方法による研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610417
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 国語学
研究機関東北大学

研究代表者

小林 隆  東北大学, 文学部, 助教授 (00161993)

研究期間 (年度) 1995 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード文法史 / 格助詞 / 方言 / 方言周圏論 / 東西対立 / 『方言文法全国地図』 / 国語史 / サ / 東北方言 / 周圏分布 / 九州方言
研究概要

この研究は、格助詞の歴史について、従来から研究の進んでいる文献国語史上の成果に方言学の立場から、(1)『方言文法全国地図』とその補足調査結果の通時的解釈、(2)体系上重要地点における記述的調査の結果の分析という2つの成果を提示し、それらを対照・総合することにより、全国規模の歴史を構築することをめざした。
まず、「が・の」格については、文献国語史による変遷と、国立国語研究所『方言文法全国地図』とを比較し、中央語の歴史が方言にどう反映されているかを検討した。そのために、地図項目のデータをパソコン上で統合する試みを行なった。また、上記の考察を補うために、方言上重要地点の臨地調査を実施した。
次に、「に・へ」格については、特に方言形「サ」の類に注目して調査・考察した。「サ」の類は、東北方言や九州方言で使用されているが、前者がもっぱら格助詞として機能しているのに対して、後者は接尾辞的機能を合せもっている。文献国語史による中央語の「サ」の類(具体的には「さまに(・へ)」)と比較すると、九州方言はかつての中央語の状態をよく保存するのに対して、東北方言はそれからの逸脱が著しく、格助詞として大きく意味発達を遂げていることが明らかになった。また、関東方言にも「サ」の類はわずかに残存するが、これが九州方言と類似し、東北方言の直接の基盤になったことも明らかにした。
当初の計画では、格助詞体系の全体を扱う予定で作業を進めてきたが、結果として、一部の格助詞を中心とした報告に留めざるを得なかった。研究を継続し、近いうちに、格助詞体系の全体に迫る結果をまとめたいと考えている。

報告書

(4件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 小林 隆: "九州方言における方向を表す「サ」の類の用法と歴史" 『言語学林1995-1996』(三省堂). 879-892 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小林 隆: "関東方言における方向を表す「サ」の類の用法" 『文化』. 60-1・2. 126-143 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小林 隆: "周圏分布の東西差-方向を表す「サ」の類について-" 『国語学』. 188. 96-109 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takashi KOBAYASHI: "The History and the Use of the Kyushu Variant of "Sa", the Case Marker which Indicates Direction." Gengogakurin 1995-1996. 879-892 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takashi KOBAYASHI: "The Use of the Kanto Variant of "Sa", the Case Marker which Indicates Direction." BUNKA (Culture). Vol.60 No.1/2. 126-143 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takashi KOBAYASHI: "Variation in the Allative Case Marker sa between Eastern and Western Dialects." KOKUGOGAKU. No.188. 96-109 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小林 隆: "方言形成史の一視点-東日本における畿内中央語の再生について-" 『国文学』. 42・7. 13-20 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 小林 隆: "関東方言における方向を表す「サ」の類の分布と用法-内陸部の方言を中心に-" 日本語研究諸領域の視点. 上巻. 11-29 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小林 隆: "関東方言における方向を表す「サ」の類の用法-海岸部の方言について-" 文化. 第60巻第1・2号. 50-67 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小林 隆: "周圏分布の東西差-方向を表す「サ」について-" 国語学. 188集(予定). 14 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小林隆: "九州方言における方向を表す「サ」の類の用法と歴史" 柴田武喜寿記念論文集. 1. 14 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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