• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

20世紀イギリスに見られるヨーロッパ統合理念としてのカトリシズム研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610466
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 英語・英米文学
研究機関神戸大学

研究代表者

米本 弘一 (1996-1997)  神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (50144605)

野谷 啓二 (1995)  神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (80164698)

研究分担者 野谷 啓二  神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (80164698)
研究期間 (年度) 1995 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードカトリシズム / クリスンダム / T.S.エリオット / G.K.チェスタント / H.ベロック / C.ド-ソン / ド-ソン / キリスト教文化 / ベロック / 宗教改革
研究概要

本研究は、主に第一次大戦と第二次大戦の間、ファシズムとコミュニズムとに分断されて行くかに見えた時代にあって、精神的、文化的ヨーロッパ統合の理念として、カトリシズムを唱えた一群の人物、特にG.Kチェスタトン、H.ベロック、C.ド-ソン、T.S.エリオットの社会的・政治的発言、政治・文化哲学を検証した。世俗化の進行とともに、伝統的教会がキリスト教のメッセージを社会に与えることがますます困難となった両大戦間という時代に、彼らが共有していた、カトリシズムこそが宗教改革以来始まったヨーロッパの崩壊をくい止め、新しい異教時代に入ることから守る処方箋として機能する、という見解、本質的には中世的なクリスンダム(Christendom)という統合理念を展開することができた背景には、プロテスタントにはないカトリック独特の教会観があった。つまり、プロテスタントのように教会を人間が作ったものと考えるのではなく、キリストを頭とする神秘体であり、目に見える方法を通して目に見えない神の恵みを与える、人間を聖化する「秘跡」的共同体という考えである。彼らの多くがプロテスタントからカトリックへの改宗者であった事実は、幼児洗礼ではなく成人後に自分の意志によってカトリシズムを選択したことが、カトリシズムを高く評価する理由となったこを暗示してもいる。彼らはカトリシズムの教会モデルをヨーロッパを共同体として再生させる基盤としなければならないと主張する。世俗化したキリスト教を再び中世盛期のクリスンダムの時代のキリスト教に復元すること、つまりプロテスタントの個人的信仰形態から、カトリック教会の公共的なものに変え、キリスト教が本来持っていた共同体を創造する社会的役割を再確認することが求められていたのである。

報告書

(4件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 野谷 啓二: "政治宗教によって分裂する社会と文化-比アイルランド問題とシェイマス・ヒ-ニ--" Kobe Miscellany. 21. 109-134 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 野谷 啓二: "キリスト教徒の共同体の理想型としてのソルト・ギティング" 国際文化学研究(神戸大学国際文化学部). 6. 53-71 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 野谷 啓二: "エリオット的平和概念の探求『司教座聖堂内の殺人』にみられる秘密の働き" Kobe Miscellany. 23(4月刊). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KEIJI NOTANI: "POLITICALLY AND CULTURALLY DIVIDED SOCIETY AND CULTURE : THE IRISH QUESTION AND SEAMUS HEANEY" KOBE MISCELLANY. No.21. 109-134 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KEIJI NOTANI: "LITTLE GIDDING AS AN IDEAL IMAGE OF THE COMMUNITY OF CHRISTIANS" JOURNAL OF CROSS-CULTURAL STUDIES. No.6. 53-71 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KEIJI NOTANI: "ELIOTIC QUEST FOR PEACE : A FUNCTION OF SACRAMENTS IN MURDER IN THE CATHEDRAL" KOBE MISCELLANY. No.23 (TO BE PUBLISHED IN APRIL). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 野谷啓二: "エリオット的平和概念の探求『司教座聖堂内の殺人』にみられる秘跡の働き" Kobe Miscellany. 23(4月刊). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 野谷啓二: "キリスト教徒の共同体の理想型としてのリトル・ギディング" 国際文化学研究. 6. 53-71 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 野谷啓二: "政治・宗教によって分裂する社会と文化" KOBE MISCELLANY. 21. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi