• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

西洋古典文学における叙事文芸様式の伝統と変貌

研究課題

研究課題/領域番号 07610529
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 文学一般(含文学論・比較文学)・西洋古典
研究機関東京都立大学

研究代表者

逸身 喜一郎  東京都立大学, 人文学部, 教授 (40107420)

研究分担者 大芝 芳弘  東京都立大学, 人文学部, 助教授 (70185247)
研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード叙事文芸様式 / 叙事詩(エポス) / 伝統 / ヘレニズム / アラートス / オウィディウス / 教訓詩 / 恋愛エレゲイア詩 / 叙事詩(epos) / 叙事詩 / ホメ-ロス / エレゲイア詩
研究概要

二年間の研究期間の全体を通じて、ほぼ順調な進展を見た。平成7年度には、まず従来の内外の研究史を概観し、また関連する文芸様式を含めた叙事文芸様式の伝統の広がりへの展望を得るため、ホメ-ロスを始めとする叙事詩作品と関連する他の文芸様式の概観を行い、その成果は逸身による概説書の形で上梓された。同時に必要な資料・文献の調査・収集にあたり、文献複写・収集のための国内研究旅行も実施した。また個々の作品原典の分析研究として、語法・修辞・文体といった表現技法ないし形式面と、モティフやテーマ等の内容的な側面からの検討を行ったが、その過程で特にヘレニズム・ローマ期の新しい文芸観の重要性が改めて認識され、そこから教訓詩や小叙事詩、エレゲイア詩等が中心的な関心対象として定まってきた。こうして平成8年度には、より具体的な作品研究の対象として、逸身はアラートス作『星辰譜』を、また大芝はオウィディウス作『恋の技法』を取り上げ、背景となる叙事文芸様式の伝統との関連と独創性の問題を考察した。その成果はともに東京都立大学『人文学報』第276号所載の論文(別記)に結実した。『星辰譜』は広義の叙事詩(エポス)の重要な支流である教訓詩の、ギリシアとラテンの結節点として意義深い作品であり、逸身論文はその内容の正確さを問題としている。また『恋の技法』は、ローマ恋愛エレゲイア詩の伝統のほぼ最後に位置する作品であるが、大芝論文はこの作品の伝統上の位置づけを探る試みである。これらの研究を通じて叙事文芸様式の伝統の根強さが改めて明瞭になると同時に、その傍流である教訓詩やエレゲイア詩もまた新たな伝統を形作りつつ変化発展して行った次第が明らかになったと考える。この研究成果を足がかりに、さらに分析・検討を積み重ね、叙事文芸様式の特色と多様性に配慮した研究を継続発展させて行くことが、今後に残された課題であると考えている。

報告書

(3件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 逸身 喜一郎: "アラートス・歳差・天球図" 人文学報. 276. 1-80 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大芝 芳弘: "Imposuisse Modum-オウィディウスArs Amatoria第二巻における「恋の技術」-" 人文学報. 276. 81-156 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 逸身 喜一郎: "ギリシャ・ローマの文学-韻文の系譜" 放送大学教育振興会, 325 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Itsumi, Kiichiro: "Aratus, Sphaera, Precession of the Equinoxes. (in Japanese)" Jimbun Gakuho (The Journal of Social Sciences and Humanities) Tokyo Metropolitan University, Philosophy. No. 276. 1-80 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Oshiba, Yoshihiro: "Imposuisse Modum : The 'art of love' in the Second Book of Ovid's Ars Amatoria.(in Japanese)" Jimbun Gakuho (The Journal of Social Sciences and Humanities) Tokyo Metropolitan University, Philosophy. No. 276. 81-156 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Itsumi, Kiichiro: An Introduction to Greek and Roman Poetry (in Japanese). Hoso-Daigaku Kyoiku Shinkokai, 325 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 逸身喜一郎: "アラートス・歳差・天球図" 人文学報. 276. 1-80 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 大芝芳弘: "Imposuisse Modum-オウィディウスArs Amatoria第二巻における「恋の技術」-" 人文学報. 276. 81-156 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 逸身喜一郎: "ギリシャ・ローマの文学-韻文の系譜" 放送大学教育振興会, 325 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi