• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

公共財経済におけるコアの理論

研究課題

研究課題/領域番号 07630002
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 経済理論
研究機関福島大学

研究代表者

佐藤 寿博  福島大学, 経済学部, 助教授 (60170768)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード公共財 / コア
研究概要

最初に、これまでの研究のサーベイを行った。その結果は、当初の予想通り、公共財の外部性という性質にもかかわらず、一部の経済主体の提携が提携外の経済主体へ与える影響は考慮外とするというのが、これまでの研究の基本的視点であることが確認できた。
ついで、研究の第2段階として、これまでの経済モデルの枠組みの中で提携外への影響を明示的に考慮したとき、コアがどう変化するか、シミュレーション分析を試みた。その結果は、レプリカの方法で経済を大規模化させていっても、コアはまったく影響を受けず、大規模化する以前の大きさのままにとどまるという、新しい発見であった。この点は、シミュレーションモデルを精緻化した経済モデルでも確認することがき、その成果を論文『公共財経済におけるコアの再検討』としてまとめることができた。
第3段階では、これまでのモデルとは異なり、提携外への漏れを一定の尺度で測定し、それがつねに提携に還元されるモデルを構築した。このモデルを用いたシミュレーション分析では、比較的小規模な経済のもとでは、コアは一定程度の広さをもった配分の領域となるが、経済が大規模化するにつれ、ある一つの効率的配分に収縮していくことが確認できた。この点は、たとえ大規模経済下であっても、公共財が存在する場合にはコアは広い領域のままにとどまるという、これまでの研究成果とはまったく異なった成果である。しかし、どの効率的配分に収縮するかは漏れを測定するために導入した尺度に依存し、たとえばリンダール均衡配分といった、特定の配分につねに収縮するといった結果にはならない。逆に見方をすると、任意の効率的配分にたいして、それを大規模経済下のコアとする尺度が存在する。以上の点もまた、シミュレーションモデルを精緻化した経済モデルで確認することができた。現在、こうした特性を整理し、論文としてまとめつつある。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤 寿博: "公共財経済におけるコアの再検討" 商学論集. 64. 137-151 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi