研究概要 |
例外リー環を構成・表現するroot系、Cartan matrixによるCartan,Weyl、Kac,Moody(無限次元版として)etc.による流れがある。一方、Jordan algebraに関連した方向として、Jacobson,Schafer,FreudenthalによるG_2、F_4とE_6、E_7とE_8のconstructionが存在した。Jacobsonの研究の流れとして、三項系からLie algebra、もっと一般にLie superalgebra、Kac-Moody algebrasを構成・研究した。 Tit-Kocher construction、Freudenthalのmagic table、Jacobsonの8元数からのG_2のconstructionが、Jordan aalgebraの標数体によらない構成である。我々の研究はリー代数、reductive homogeneous space、symmetric space、bounded domain等のroot系を用いない、代数系の理論の発展を考察している。この研究は幾何学、物理学、解析学のきわめて応用範囲が広い分野にまたがっている。例えば、1993年7月、スペインOviedo Univ.で第3回のこの方面の国際会議が開催されたことからも推察される。(申請者も参加した。)非結合的代数系と数理物理学の接点は、日本においてはまだ余り紹介されていないが、昨夏(1995年8月)イタリアの理論物理の学会、ドヴナ(ロシア共和国)の原子核物理研究所での国際会議(1993年7月)等で申請者も参加し、発表したが活発に発展している。つまり三項系の理論と数理物理学の境界領域を研究することは両者の密接な関連性を示唆すると考えられる。
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