研究分担者 |
山口 睦 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (80182426)
今野 泰子 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (70028231)
米田 薫 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80079029)
岡野 初男 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (40079033)
高橋 哲也 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (20212011)
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研究概要 |
以前の研究で,素数レベルの主合同分群Γ(P)に付随する保型関数体ではKlein formから構成される保型関数X_2(τ),X_3(τ)で生成されることを示し,P=7,11のときにX_3(τ)は環Z[X_2(τ)]上整なることを得た。この事実はすべてのPに対して成立することを予想していた。本研究のmodular曲線のヤコビアンの研究分野では,この予想を証明した。これからΓ(P)に付随するmodular曲線X(P)の整係数特異モデルの方程式が得られる。X(P)の有理点はある種の楕円曲線のmoduli spaceとみなせるので,得られた方程式の性質を調べることにより,楕円曲線のArithmeticは性質が分かる。この結果は現在投稿中である。引き続き,この方程式の特異点,ある位置に現われる特別な性質をもった係数の意味,素数を法としたreductionの様子等を調べるために,これらを計算するalgorithm,programを作製,改良を行い,X(P)の研究を行っている。又素数コンダクターをもつ有理数体上の楕円曲線,Hecke群Γ_0(P)のJacobianから出てくる低次元アーベル多様体についてのデータを得るために,Mestreのグラフメソードに基づくアルゴリズムを数式処理システム“pans"上でプログラム化し,できるだけ大なる素数の範囲まで調べている。これに関連し,L-関数と保型関数の研究では,標数2の局所体上のGL_2のsuper-cuspidal表現の指標を完全決定する成果を挙げた。特にレベルが2巾なるcusp formsへのヘッケ作用素の作用が完全にわかる。elliptic cohomologyについての研究では,elliptic cohomologyのcohomology作用素の双対概念であるhomology作用素を表現するgroupoidについての一結果,及びHopf空間の一種であるHarper torsion moleculeの,elliptic comohologyを支配するコボルリズムに関するHurwitzの準同型を完全に決定する等の結果を得た。
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