研究分担者 |
川下 美潮 茨城大学, 教育学部, 助教授 (80214633)
木村 真琴 茨城大学, 教育学部, 助教授 (30186332)
飯島 康男 茨城大学, 教育学部, 教授 (30115290)
曽我 日出夫 茨城大学, 教育学部, 教授 (40125795)
柳田 伸顕 茨城大学, 教育学部, 教授 (20130768)
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研究概要 |
球面に埋め込まれた2次元極小部分多様体Mについて,そのガウス曲率Kが2/n(n+1)より大きく,2/n(n-1)より小さいものは定曲率曲面であろうというSimon予想を研究した。nが4以上の整数である場合が未解決である。科研費一般研究(C)の援助のもと,n=4の場合に対する部分的解答を得た。以下の3つがその成果である。 1.1/10≦K≦1/6であるような定曲率でないMが存在するとすれば,次の場合を考えればよいことを示した。 (1)線形的にfullに6次元球面に埋め込まれている場合を考えればよい。 (2)Calabiにより導入された関数Ψのゼロ点の指数の和の半分は2,4,6のいづれかの場合を考えればよい。 (3)ゼロ点は少なくとも2個以上はある。 2.ガウス曲率がみたす積分公式を作り,1/10≦K≦1/6でしかもKのラプラシアンがあるKの多項式によりピンチされている場合,Simon予想がn=4の場合正しいことを示した。 3.1/10≦K≦1/6をみたす極小曲面の最初のdirectric curveについて,Barbosaにより導入された関数をKを用いて表現した。さらに,この関数の適当な定数によるピンチングのもとではSimon予想が正しいことを証明した。この結果は2におけるものとは異なる積分公式を用いて示されるが,この積分公式は1.において述べたΨのゼロ点の様子を考慮に入れたものであり,今後も応用され得るものと考えられる。 以上の結果は,現在論文に執筆中であり,まもなく雑誌に投稿する予定である。
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