研究分担者 |
郷間 知巳 山口大学, 理学部, 助手 (70253135)
加藤 崇雄 山口大学, 理学部, 教授 (10016157)
中内 伸光 山口大学, 理学部, 助教授 (50180237)
内藤 博夫 山口大学, 理学部, 教授 (10127772)
宮澤 康行 山口大学, 理学部, 助手 (60263761)
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研究概要 |
対称性をもつ臨界点論,すなわち同変臨界点論(equivariant critical point theory)において,Lusternik-Schnirelmannカテゴリー,ジーナス,およびコホモロジー的指標は,コンパクトLie群Gが作用するG多様体の上のG不変な可微分関数の臨界軌道の個数の下限を与える量として知られている。我われはこれら3つの独立した概念を統一的,すなわち公理論的に取り扱うとともに,臨界軌道の軌道型についての考察を行った。得られた知見および成果は次の通りである: 1.カテゴリー,ジーナス,およびコホモロジー的指標を統一的に扱うために,これらが共通にもつ5つの性質を抽出した。 2.G多様体の上のG不変な可微分関数の臨界軌道の個数の下限を,これら5つの性質のみを使って求めた。 3.任意に指定されたGの部分群Hに対して,(H)を軌道型とする臨界軌道の個数の下限を求めた。これはG不変な可微分関数にある条件をつけ,その条件下で行われた。 4.この下限を与える量を,それがカテゴリー,ジーナス,およびコホモロジー的指標の場合にそれぞれ具体的に計算した。 5.Gがアーベル群で,G多様体がとくにGの表現空間Vの単位球面SVの場合に,(H)を軌道型とする臨界軌道の個数の下限を,Vのある部分表現の次元を含む量として与えた。 6.G多様体Mの上のG不変な可微分関数fがある条件をみたすとき,Mに(H)を軌道型とする軌道があれば,fは必ず(H)を軌道型とする臨界軌道をもつことを示した。
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