研究概要 |
研究実施計画の役割分担に従って下記の研究成果が得られた. 1.研究代表者逸見豊が大阪市立大の大嶋秀明および和歌山大の森杉馨との共同研究を行い,空間の間の写像のホモトピー類からそれらの有理コホモロジー環の間の準同型写像全体への自然な対応について調べた.成果はJ. Math. Soc. Japanに投稿し,受理され現在印刷中である. 2.例外Lie群型の有限ループ空間の非存在に関して研究した.結果として階数が最少で,偶数次元生成元が1つのものは例外Lie群のコホモロジーと同型になることを示した.成果はTopology and its applicationに投稿し,受理され現在印刷中である. 3.広島大の河本俊介と共同研究を行い,mod p Whitehead elementが分解される条件およびToda積で分解される条件を決定した.これはMorisugi,Iryeの定理を拡張したものである.成果はHiroshima Math. J. に投稿し,受理され現在印刷中である. 4.mod pコホモロジー環が有限生成外積代数になるA_<p-1>空間のコホモロジーを調べた.とくにこれまではA_p空間でなければ分からなかったことも,高位非安定コホモロジー作用素を新しく導入することにより,同様なことがA_<p-1>空間に対しても調べられることを示し,新しい研究法を開いた点に非常に価値がある.成果はMem. Fac. Sci. Kochi Univ.に投稿し,受理され現在印刷中である. 5.小林貞一は実射影空間RP^n上のベクトルバンドルmξ_n(m≧n+1)の1次独立な切断の個数を求める問題(generalized vector fields problem)を研究し,32ξ_<28>の1次独立な切断の個数は14以下であるという新しい結果を得た.成果はMem. Fac. Sci. Kochi Univ.に投稿し,受理され現在印刷中である. 6.小松和志は絡み目の自明性について研究した.絡み目の自明性はその外部の境界との相対ホモトロピー型で決まることが知られているが,さらにその外部のホモトピー型によってのみ決まることを示した.成果はMem. Fac. Sci. Kochi Univ.に掲載されている.
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