研究概要 |
3次元球面S^3の自己同相写像群Top(S^3)に関するHatcherの定理の別証が得られないかを,S^1-同変同相写像群との関係を用いて,研究した。 Homeomorphism予想(連結なコンパクトn次元多様体M^nの自己同相写像群Top(M^n)はヒルベルト多様体か)について.n≦2のときにすでに証明されているが,n≧3のとき未解決である。Top_∂(D^n)(n次元球体D^nの同相写像でその境界∂D^n=S^<n-1>上では恆等写像であるもの全体)がANR(距離空間のクラスで)であることを示せば,予想が正しいことがわかっている。さらに,Top_∂(D^n)をTop∂(D^n)の閉包とすれば,Top_∂(D^n)がANRであることを示せば,Top_∂(D^n)がANRであることがわかる。Top_<∂*>(D^n)をD^nの中心*と∂D^nを固定する同相写像全体からなるTop_∂(D^n)の部分群とし,その閉包をTop_<∂*>(D^n)とする。このとき,次の結果が得られる。 Top_<∂*>(D^n)がANRならば,Homeomorphism予想はn次元の場合正しい。 3次元射影空間P^3の自己ホモトピー同値写像全体の空間をG(P^3),基点を固定する自己ホモトピー同値写像空間をG_o(P^3)とすれば,G(P^3)【similar or equal】G_o(P^3)×P^3となり,G_o(P^3)については,ホモトピー同値G_o(P^3)【similar or equal】Z_2×map_c(P^3,S^3;C)が得られた。map_c(P^3,S^3;C)はP^3からS^3への基点を保つ写像空間のコンスタント写像Cを含む連結成分である。
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