研究分担者 |
小林 真人 秋田大学, 教育学部, 講師 (10261645)
塩田 安信 秋田大学, 教育学部, 助教授 (00154170)
坂 光一 秋田大学, 教育学部, 教授 (20006597)
三上 健太郎 秋田大学, 教育学部, 教授 (70006592)
伊藤 日出治 秋田大学, 教育学部, 助教授 (70091783)
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研究概要 |
2進群2^ωは有限体GF(2)上の1変数ローラン級数からなる2‐巾級数体Kの整数環の加法部分である.これは完全不連結,非離散,局所コンパクト完備な体である局所体の特別な場合である.2進群2^ωあるいは2‐巾級数体K上のベゾフ空間B^α_<pq>(X),(X=2^ω,K)を なる超関数fの全体とする.ここで,Φ_jは{x:|x|【less than or equal】2^j}の特性函数であり,Δ_j(x)=Φ_0(x)(j=0),(2^jΦ_j-2^<j-1>Φ_<j-1>)(x)(j【greater than or equal】1)である.この空間は,M.H.テイブルソン,C.W.オンヌウェーア,筆者らにより函数の平均振動,函数の連続度,アトムおよび最良近似による特徴付けが得られてきた.これらの結果は日本数学会1995年度秋季分科会実函数論特別講演にて報告した.この特徴付けの中でアトム分解による特徴付けは強力であり多くの応用が考えられる.我々は強近似法,強総和法および乗法因子の移植定理に応用し,論文として公刊し,そして学会でも発表した.さらに,[微分]の概念について考察を加えた.完全不連結性から通常の意味の微分は意味を持たないが,微分とフーリエ変換の関係を利用して,2進群2^ωあるいは2‐巾級数体K上である[微分]の概念が導入され,任意次数のチェザロ核の分解に応用されている.しかし,この応用の証明を検討したところ,ある[微分]は不要であることが判明した.従って,現在ある[微分]の有効性を見出せないでいる.同時にかなり有用と思われるチェザロ核の分解が得られた.この分解とベゾフ空間のアトム分解と組み合わせて,任意次数のチェザロ和の弱型評価の単純化が可能と思われる.
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