研究分担者 |
柳井 久江 埼玉大学, 理学部, 助手 (10008865)
長瀬 正義 埼玉大学, 理学部, 助教授 (30175509)
矢野 環 埼玉大学, 理学部, 教授 (10111410)
辻岡 邦夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (30012412)
佐藤 佑吉 埼玉大学, 理学部, 教授 (80008812)
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研究概要 |
(1)研究代表者櫻井はSymplecticな特性集合を持つ偏微分方程式の準楕円性および局所可解性について研究を行った.Symplecticな特性集合を持つ作業素はHeisenberg群にモデル化される.Heisenberg群上の調和解析は通常のFourier変換そのものであり,現在までに展開されている擬微分作業素の理論を道具とし,超局所解析を展開した.具体的には,Sub-eliptic条件をみたす不変作用素のParametrixを(1/2,1/2)タイプの擬微分作用素として実現し特異性を調べ,その上で条件を満たさない作用素に対して摂動論を展開した.方程式の可解性を論ずる上では実解析的関数をModuloとした特異性を論ずる必要があるので,擬微分作用素も実解析的カテゴリーで構成しなくてはならない.これらの研究は“Analytic hypoelipticty and local solvability for a class of pseudo-differential operators with symplectic characteristics“(Bnacha Center Publications, 33, 1996)にまとめられている. (2)分担者辻岡はロボットアームの制御などにあらわれる最適制御問題としてEuler-Bernoulli方程式について研究し,特異境界条件のもとでも系が近似過制御となることを示した.(On controllability of Euler-Bernoulli equations with a singular boundary condition, Saitama Math. Jounal, 13, 1995) (3)分担者長瀬はSpin^q構造に関連して,quarternionic symplectic structureの理論を展開し,それの‘量子化'について論じた.そこでは,quarternionic symplectic manifoldのツィスター空間がHessの意味で自然な量子化を持つことを主張している.さらに,投稿中の論文“Twistor spaces and the adiabatic limits of Dirac operatorsにおいては,同様にSpin^q構造を持つ多様体Mのツィスター空間Zが自然なスピン構造を持つことを示し,そのディラック作用素のη不変量について研究しその断熱極限について具体的な公式を得た.また、指数作用素のη不変量の断熱極限についてはL形式を用いることになる.こちらの結果も“The adeabatic limits of signature operators for Spin^q manifolds"にまとめた.
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