研究概要 |
1.Stroh formalismを用いて,非斉次等方弾性方程式及び非斉次横等方弾性方程式に対して,layer stripping法のアルゴリズムを確立した。これは非斉次等方弾性体及び非斉次横等方弾性体の弾性テンソルを,十分多くの境界変位と境界応力を観測することにより,同定する非破壊検査法の理論的ガイドラインを与える。そして,これは非斉次等方弾性体の横等方的残留応力の同定にも応用できる。 2.斉次非等方静弾性方程式の複素特性多様体が,多重特性となる場合にStroh formalismの理論を整備した。そして斉次非等方静弾性方程式の基本解を,積分を含まない形で与えるMalenの公式を完全に証明した。さらに斉次横等方静弾性方程式の基本解を,弾性テンソルのみを用いて代数的に表現した。これらの結果は,転位論及び境界要素法に役立つ。補助金により購入したパーソナルコンピューターは,我々が得た基本解を用いた境界要素法による数値計算に使っている。
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