研究概要 |
植生遷移モデルは,「0」が空き地,「1」が陽樹,「2」が陰樹をあらわす3状態無限粒子系の典型的なモデルのひとつである。パラメータとして,「0」〓「1」に遷移するものをμ_1,「1」〓「2」を同様にμ_2,「0」〓「2」をαμ_2とおくと,α【greater than or equal】0)を固定したときに,上記モデルは(μ_1,μ_2)の値を変えるごとに様々の挙動を示す.α>0の時,特にα=1では,2次元素のとき1/3のベルヌイ分布から出発すると,(μ_1,μ_2)に関して4つの異なる相状態が出現することが,コンピュータシミュレーション及び平均値近似により示すことが出来た. また,3状態を解析する為に必要な知見を〓る為に,2状態の無限粒子系のモデル,例えば拡散的コンタクトプロセス,の相転移現象の研究も,ハリスレンマやブロックコンストラクション等を用いて行なった.その結果,今まででは得られなかった興味深い相転移現象の詳しい挙動が明らかにされた.具体的には,拡散係数を大きくしたときの漸近的挙動についていくつかの新しい結果を得ることが出来た.
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