研究課題/領域番号 |
07640322
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
櫃田 倍之 熊本大学, 理学部, 教授 (50024237)
|
研究分担者 |
相川 弘明 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20137889)
神島 芳宣 熊本大学, 理学部, 助教授 (10125304)
高田 佳和 熊本大学, 理学部, 助教授 (70114098)
山元 淳 熊本大学, 理学部, 講師 (50040100)
岡 幸正 熊本大学, 理学部, 助教授 (50089140)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | ガウス過程 / ボルテラ型積分作用素 / ブラウン運動 / 標準表現 / Lee-Wiener回路 / Hardyの不等式 |
研究概要 |
1.確率過程の典型とされるブラウン運動に関して一般の確率過程を標準的に表現する問題に取り組んだ。 2.特に対象とする確率過程はガウス過程に限定したのであるが、これはブラウン運動に関して線形的に表現でき、古典的なVolterra型積分作用素とうまく対応することによる。 3.本研究により得られた結果の概要はつぎのとおりである。 (1)ガウス過程の標準表現の重要性を最初に提言したLevyの研究の中にブラウン運動自身の非標準表現を構成して専門家を驚かした。本研究に於いては一般的な方法を見いだし、そのような非標準表現が"自由に"構成できることを示した。詳しく述べると、任意の二乗可積分関数のウイナ-積分に直交する非標準ブラウン運動が構成できることが判明した。この結果は古典的なHardyの不等式の一般化と関連するので興味深い結果である。 (2)ブラウン運動に関して直交補空間が無限次元になる非標準表現を構成できた。これは定常過程の表現に関することからヒントを得たものであるが、Lee-Wienerの非線形回路網と関連することがわかった。表現の問題が電気的に実現されうることになったのでその一般化が次の問題となった。 (3)Volterra型積分作用素と標準性の関係について詳細なリストを作成した。しかし明確な法則性を見いだすには至っていないので今後の研究課題として残る。 4.各地の研究者と研究連絡を密に行いながら研究を進めた。しかし上記のような新しい問題を含めて未解決の事項も多くあるので今後も努力を続けたい。
|