研究課題/領域番号 |
07640357
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
土橋 一仁 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (20237176)
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研究分担者 |
水野 亮 名古屋大学, 理学部, 助手 (80212231)
林 良一 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (00022591)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 星間分子雲 / 星形成 / 電波天文学 / 暗黒星雲 / 原始星 / 分子分光 |
研究概要 |
本研究の目的は、星間分子雲から孤立した原始星候補天体の起源を探ることである。これらの天体は、赤外線天文衛星(IRAS・米国、1983年)により検出された赤外線点源のうち、その遠赤外領域のスペクトル(25-60μm)の特徴から星間分子雲に埋もれた原始星であると予想されるものである。我々が本研究に先立って行った^<13>CO分子輝線(回転遷移J=1-0)による白鳥座の分子雲探査により、これら原始星と考えられる赤外線点源の実に60%以上が星間分子雲から孤立した場所に存在することが判明した。この「発見」は、星は星間分子雲の内部で形成される、という一般的な概念に大きな波紋を投げかけた。 研究開始当初、我々はこれら孤立した赤外線点源の起源として、非常にコンパクトな星間分子雲や、^<13>CO分子輝線による文子雲探査ではカバーしきれなかった速度範囲の分子雲の中で形成されつつある原始星を予想してた。もちろん、遠赤外で原始星ににたスペクトルを示す系外銀河や惑星状星雲などの可能性も否定できなかった。さらに、白鳥座で発見されたこれらの孤立赤外線点源が、天空において一般的なものか否かの検証も必要だと考えた。我々は、これらの予想・疑問の検証・解明に力点をおいて研究活動を進めた。その結果、これら孤立点源は銀河面に普遍的に存在することがわかり、その内の7割程度は距離数kpc以上の遠方の分子雲、もしくは、視直径数分以下の非常にコンパクトな分子雲内で形成されつつある原始星であることが判明した。残りの3割については、現在なお研究を継続しているが、おそらく系外銀河であると考えている。さらに、分子雲に付随している(孤立していない)原始星候補天体(赤外線点源)についても研究を遂行し、原始星と母体分子雲との物理的・統計的関係に関する新たな知見を幾つか見出した。
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