非臨界弦にたいする弦場の理論を研究した。C=0次元の弦理論に関しては確率過程量子化に基づく弦場の理論が既に得られているものの、C>0次元の弦理論の場合には完全な理論はまだ得られていない。その大きな原因は弦の上にのっている物質の状態としてあらゆるものを考える必要があるのか、それとも特別な状態の作る部分空間に制限してもよいのかが不明であるという点にある。そこで本研究では対象をIsingスピンと2次元重力の理論(C=1/2次元の弦理論)に限り、弦の上のスピンの状態を幾つかのタイプに限定して弦場の理論をつくり、この理論について調べた。 さらに連続(リウヴィル)理論の立場から、弦の振幅を準古典展開を使って計算し、リウヴィル場の境界条件を決定した。今後はこの研究をさらに行列模型の手法を仕えない超弦理論に拡張して超弦の振幅をもとめ、超弦の場の理論を研究するつもりである。
|