研究課題/領域番号 |
07640392
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今井 憲一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025493)
|
研究分担者 |
与曽井 優 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80183995)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | ストレンジネス / Hダイバリオン / ダブルハイパー核 / ハイペロン / シンチレーションファイバー / パターン認識 |
研究概要 |
ストレンジクオーク(S)を2個ふくむ核物質は、まだほとんど未知の領域であり、核物理のフロンティアである。本研究の目的は大強度K中間子ビームを用いて、これまでにくらべ約100倍の統計でS=-2の核物質およびハイペロン-核子相互作用の研究を行うことである。最近Brookhaven国立研(BNL)でKEKの約100のK中間子ビーム強度が達成され、我々の提案によりScintillating Fiber Detector(SCIFI)を用いて5000以上のΞ-C原子を観測する実験が進行中である。(BNL-E885) 今年度は、7月までテスト的な実験を行い、(K^-,K^+)反応測定用のスペクトロメーター系の特にSCIFIのためのトリガーのテストや、大強度ビームでのSCIFIの動作テストなどをおこない、テスト的なデータを得た。これらのテストデータを解析した結果、(K^-,K^+)反応で生成されたΞ-がSCIFIでとらえられていることを確認した。これをもとに本実験のセットアップ、とくに(K^-,K^+)反応とΞ-ストップさせてΞ-C原子を作る、標的領域、SCIFIおよびそれらの周囲の検出器を最適化するという作業を行い、少なくとも5000以上、うまくすると10000以上のΞ-C原子を得られる見通しを得た。これは過去のKEKの我々の実験の100倍になる。本実験はすでにこの3月にスタートしており、今年7月までには大量のデータを得る。この大量のSCIFIの画像データの処理を行い、Ξ-C原子からのS=-2の核やHダイバリオンの研究を高精度で行うことによって、S=-2の核物理の研究の質的発展が期待される。
|