研究課題/領域番号 |
07640399
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 卓史 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (80155837)
|
研究分担者 |
千葉 剛 京都大学, 基礎物理学研究所, 講師(COE研究員)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | マイクロ重カレンズ / ダ-クマタ- / 星形成 / マイクロ重力レンズ / 銀河 / 白色矮星 / かっ色矮星 |
研究概要 |
本研究の目的は、MACHOのbaryonic dark matterとしての可能性について、初期の星形成との関連から調べることであった。 MACHOの観測では、大マゼラン星雲(LMC)方向のoptical depthがまず精力的に調べられた。MACHOが銀河にどの程度存在するかを評価するには、銀河の質量分布のモデルを仮定しなければならない。まず研究したことはMACHOが起こる確率(optical depth)がハロ-モデルの詳細、すなわち1)遠方で回転曲線がケプラーかフラットかまたはその中間か2)どの程度の偏平率であるか3)ディスクダ-クマタ-が存在するかどうか等にどの様に依存するかという点である。その結果太陽より内側の回転曲線を再現するべしと言う制限から、ファクター3倍程度以上の不定性は存在しないことが分かった。 一方、モデルには独立にもし最近のLMC方向へのoptical depth γ〜2×10^<-7>が正しければ、MACHOの分布が球体称で減少関数であるなら、銀河内に少なくとも全体で10^<11>M_<【of sun】>程度あることが明らかになった。しかし、MACHOがどのように分布してるかは現在のところ全く不明であるので、もし分布が全く非一様なら最小1.5%になりうることがわかった。MACHOの空間分布を知るためには、少なくともLMC以外にSMC方向も観測する必要がある。 宇宙脱結合期(decoupling)以後最初の星形成は、もとになるガス雲が水素とヘリウムしか含まない点で通常の星形成とは大分様相が異なる。特に冷却機構としては、通常のダストによる冷却ではなく、水素分子による線冷却が重要になる。本研究により、宇宙初期に形成される星にはチャンドラセカ-ル質量程度の下限値が存在することが明らかになった。この下限値はMACHOの質量の値と似ているのは興味深い。
|