研究課題/領域番号 |
07640599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山田 哲雄 信州大学, 理学部, 教授 (30020647)
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研究分担者 |
三宅 康幸 信州大学, 理学部, 教授 (70200144)
山口 佳昭 信州大学, 理学部, 教授 (50144689)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 花崗岩マグマ / 角閃石 / 黒雲母 / 水素同位体比 / 化学組成 / ラパキビ花崗岩 |
研究概要 |
花崗岩の成因を考究するいろいろな手段の中で、黒田吉益教授を中心にした私たち日本の研究グループが開発した方法、即ち、花崗岩に含まれる含水珪酸塩鉱物である黒雲母と角閃石の化学組成と水素同位体比からマグマの水の起源を探る方法を選んだ。 これまでに、日本の国内の多くの花崗岩体を対象にして研究を積み重ねて来たが、まだデータのなかったあるいはデータか少なくてよくわかっていなかったものとして、山陰帯の宮津花崗岩山陽帯の広島花崗岩、フォッサマグナの徳和花崗岩をとりあげて研究した。その結果、宮津花崗岩は基本的には平衡型の特徴をもっていたと思われるが、X_<Fe>が0.3〜0.8,δDは-80〜-1300/00と広い範囲にまたがって、中部地方の山陰タイプといわれる白川花崗岩に似ていることかわかった。広島花崗岩は一般に角閃石を含まないものが多いので、広島市〜岩国市の広い地域から試料を選んで採取して分析した結果、非平衡のペア-が多いし、X_<Fe>も0.6から0.85までひろがることがわかった。これは、広島花崗岩が定置後に熱水作用による変質を蒙って、この時同位体変換を行った結果であると考えられるようになった。これらに対して、徳和花崗岩は平衡型の特徴を示すペア-が多く、また同岩体の中には磁鉄鉱系列とイルメナイト系列の花崗岩が区別されるが、両者の間に水素同位体的特徴に差異がないことがわかった。これは、徳和花崗岩のマグマから角閃石・黒雲母が晶出する過程ではマグマに充分水が含まれていて、これらの鉱物か平衡関係を保ちなから同位体変換が行われたことを示している。磁鉄鉱系列とイルメナイト系列でマグマの水に差異のないことがわかった.
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