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水質からみた雨水の山体トンネルへの浸透過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07640612
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 地質学
研究機関富山県立大学短期大学部

研究代表者

吉岡 龍馬  富山県立大学短期大学部, 教授 (60027290)

研究分担者 瀧本 裕士 (滝本 裕士)  富山県立大学, 短期大学部, 助手 (60271467)
三田村 宗樹  大阪市立大学, 理学部, 講師 (00183632)
研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード亀裂堆積岩 / 降水の浸透 / 導電率 / 水質 / 炭酸ガス / 山体トンネル / 降水湧水 / 伝導度 / 炭酸ガス濃度
研究概要

本研究の目的は、雨水の浸透経路とその動態を、亀裂堆積岩で構成されている山体トンネル(和歌山県由良町)の湧水の流量と水質の観測を通して明らかにすることである。
本トンネル湧水は、天井のある部分からのみ生起している。この水を、集水面積3m^2(A-1点)及び3.74m^2(A-3点)のじょうごで集め計測し、その排水をチューブに通して小さな容器の底より流入させ、湧水の導電率を測定している。同時に、水質分析用に、この湧水を採取している。また、天井近くの炭酸ガス濃度の連続計測をも行っている。その結果と基岩を砕いて粒径1.65〜2.0mmの粒子部分と0.42mm以下のパウダー状の部分を用いた溶出実験から、次のことがわかった。
(1)湧水には基底的な流出成分と降雨直後に流量を増大させる速い流出成分が存在すること、また、それらの流出成分は、亀裂岩盤内で多数の小さな空隙部分よりなる浸透経路と少数の比較的大きな空隙部分の経路を流下するそれぞれ「matrix flow」及び「fissure flow」と呼ばれる浸透成分に対応していることが、水質学的及び水理学的検討によって判明した。
(2)台風時の炭酸ガス分圧は平時のものに比し約1オーダ大きくなっており、また[HCO_3^-]濃度も台風時の方が高くなっていることが分かった。
(3)導電率(EC)と炭酸ガス濃度(C_<co2>)にはある程度の変化が現れており、A-1点では、両者には良い対応が認められるが、A-3点での対応はあまり良くなかった。A-1点のECがC_<co2>の変化によく応答している事実は、ガス濃度が増加/減少することにより、亀裂岩盤内の浸透水への/からのCO_2ガスの溶解/逃散が起こり、浸透水中のHCO_3^-濃度を増加/減少させたものと考えられる。
(4)降雨による湧水量増加分への基岩の溶出はdiffusion-controlled stageの変化に従っていると考えられる。

報告書

(2件)
  • 1996 実績報告書
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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