研究課題/領域番号 |
07640657
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 尚弘 名古屋大学, 大気水圏科学研究所, 助教授 (60174942)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 一酸化二窒素 / メタン / 放射性炭素同位体 / 窒素同位体比 / 酸素同位体比 / 炭素同位体比 / 水素同位体比 |
研究概要 |
過去数年度にわたり法的な整備が間に合わず、導入を見合わせてきたECD検出器つきガスクロマトグラフについて、放射線取扱主任者資格の取得と、放射線障害防止の内規制定などを行い、これを導入することができた。N_2O濃度の精密測定のための準備を進めつつある。 N_2Oの窒素同位体化と酸素同位体化を指標とした、成層圏、対流圏、海洋の比較的単純な3ボックスモデルにより、循環を解析した。その結果、海洋・陸域での生成時の大きな同位体分別と、成層圏における消滅時の大きな同位体分別により、おおむね決められていることが理解された。この仮説を検証すべく現在、成層圏大気の分析を行う準備をしており、来年度中にはかなり測定が進む見込みとなった。 CH_4の放射性炭素同位体組成の測定を精力的に行った。水田から生成するメタンは、現在の生物起源炭素の値に近いが、湿地から生成するメタンは、現在の炭素に比べて低い濃度を示した。特に、シベリアの永久凍土から生成するメタンはその濃度が顕著に低く、これまでの放射性炭素を用いたメタンの循環モデルは再評価する必要があることを明らかにした。 N_2Oの酸素同位体比と、CH_4の水素同位体比に関係の深い、環境水の水素・酸素同位体比の測定を継続して行った。メタン生成に大きく関わるシベリアの湿地帯について、東西方向に大きな同位体比の勾配があり、東西シベリアのメタンの起源としての強度推定に大いに役立つことがわかった。
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